かなりや異類婚姻譚 蛇神さまの花嫁御寮
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作者の大ファンなのですが、仮花嫁と後宮天后物語以来の大ヒットです。もしかしたら一番好きかもしれません。そのあとの作品が少しテンポが合わない気がしていたので、ファンとして久しぶりの大ヒットに大興奮しています。 年上格上敬語ヒーロー、政略的な婚約とマイナス好感度?から始まる溺愛、ヒーローの蛇ゆかりの一途な執着、お兄様呼び(色ごとを避けたいヒロインの苦肉の策)、、と、色々と好きなタイプのキーワードが、テンポ良くユーモア溢れる語り口と、大正ロマン風の情緒溢れる世界観に綺麗にはまって、読み応えのある素晴らしい作品になっていました。1冊で綺麗にまとまっていますが、もし続きが出るなら買います!続いて欲しいな〜。 | ||||
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ヒロインが予知夢でバッドエンド回避するお話です。 いきなりヒーローに斬り殺されて印象最悪なのですが、未来を知りどうにかしようとあがくヒロインとそれを面白がるヒーローとの掛け合いがかわいい。蛇性で粘着質だけど紳士で一途なヒーローが良いなと思いました。 登場人物ほぼみんな好感度高く、続きがあればぜひ読みたいです。がんばるヒロインかわいい。 | ||||
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予見した最悪の未来を回避するラブコメという概要から言って好みなのですが、ヒロインの櫻子は素直で可愛いし、ヒーローの冬夜は若干のヤンデレのスパダリで、キャラ設定も好みでした。 ベッタベタに甘いわけではなく、安心感というかほんわかというか、恋愛という点での雰囲気が良いです。 二人のちょっとズレた掛け合いが面白く、展開もモタモタしてないのでイッキに読んでしまいました。 話としてはまとまっているのでここで完結かなとも思いますが、広げられそうなキャラや設定もあるので、できれば本当に結婚するところまでを続きで読みたいです。 | ||||
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「縁切り神社」シリーズやら「十月十日」、最近では「男子大学生」でハマっている作家、夕鷺かのうの新作。タイトルや表紙の印象から「ライトノベルに寄せた作品にするのかな?」とか思いつつ拝読。 物語は主人公で落ちぶれ気味の華族の一人娘、緋鳳院櫻子が18歳の春に許嫁である烏花蛇冬夜から花嫁衣裳のまま無惨にも斬り捨てられる場面から始まる。斬り捨てた自分を一顧だにしない冬夜の顔をそれでも美しいと思いながら櫻子は息絶える。 ……という風景を見て跳ね起きた櫻子は自分が十歳の子供であり、何事かと駆け付けた女中に暦を訊ねて自分がいる時間がちょうど冬夜との顔合わせの1週間前である事を知る。あまりにも不吉な夢の中で櫻子は自分が烏花蛇家の跡取りである冬夜に焦がれながら、やがて父が妾に産ませた姉の伊織を苛める様になり伊織に惹かれていた冬夜の怒りを買って切られる結果となったという明確な記憶を思い出す。 いったい何故こんな「未来の記憶」を得るに至ったのかと訝しむ櫻子だったが、我が身にこの国の華族が宿す動物の霊「直霊」が、それも西洋の鳥であるかなりあが宿った事を知り「炭鉱のカナリア」の言葉通り危機を予知する異能が我が身に宿ったと知る。冬夜に斬り捨てられる未来が自分を待っていると知った櫻子はその最悪の未来を回避すべく縁談が破談になる方向へ持って行こうと行動を起こすが…… 夕鷺かのうって器用な作家だなあという感心が読み終わっての第一印象。冒頭で申し上げた「縁切り神社」シリーズやら「十月十日」、「男子大学生」みたいなスリラー系の作品だけじゃなくコメディ全開の作品まで書ける作家だったとは。 物語の方は「自分がこのまま何もしなければ陥るバッドエンドを回避する事」を目的としたヒロインの物語……要するにいわゆる「悪役令嬢もの」のコンセプトを未来予知能力を持つヒロインを主役に据えて、自分が許嫁から斬殺されるバッドエンドを避けんが為に悪戦苦闘する姿を描くちょっと変化球気味の作品。 作品の舞台は悪役令嬢ものに多い近世ヨーロッパ風世界ではありふれ過ぎていると思ったのか大正時代風の疑似日本。西洋文化が急速に入り込みながら衣装などには伝統が生きている、そして何故か日本人なのに金髪の将校さんがいたりする……まあ、「はいからさんが通る」的な少女漫画っぽい世界だと思ってくれれば宜しい。 作品のコンセプトや世界観の設定なんかはともかく、本作でもっとも注目するべきは作風をコメディに全振りしている点では無いかと。まず主人公の櫻子、ヒロインというよりもゲロインと称した方が良いかもしれない。身に宿った「かなりあ」の異能、予知能力は心身に大きな負荷が掛かるのだがその結果何が起きるかと言えば激しい吐き気に襲われてしまうのである。 なので作中で予知能力が発動する度に櫻子はもうオエオエと盛大に吐きまくる。作品の冒頭からして予知能力が芽生えた所から始まり、その結果オエオエしてしまうので思わず「この作品、本当のタイトルを『無敵看板娘(佐渡川準のギャグ漫画で第一話からヒロインがゲロっちゃう)』とか言うんじゃ無いだろうな?」と思ったほどである。 コメディに全振りしてあるのでテンポは非常に良い。というかコメディを活かす為に話が停滞しないよう意図的にテンポを良くしてあると言った方が良いだろうか?基本的に初っ端で櫻子が陥ってしまうバッドエンドとそこに至るルートが示してあるので、読者は櫻子の目線で彼女の人生がバッドエンドに向かっているのか、回避しつつあるのかが把握し易い。この状況の掴みやすさは読み易さに一役買っていた。 が、状況が掴みやすいとはいえ櫻子の能力には一定の枷がある。「他人に予知の内容を教えてしまうと未来が確定してしまう」という欠点があるので櫻子は誰にも相談できないし、一人でバッドエンドを回避するべくあの手この手を試す羽目になる。なので他人からは櫻子の行動は「奇行」にしか見えない訳でそれがまた櫻子をドタバタ劇の主役に仕立てているのだとも言える。 他人に理解して貰えないバッドエンド回避行動を取る事で櫻子はすんなりと安全ルートに入れるのであれば良いのだけど、読者的にはそれじゃ面白くない。一難去ったらまた一難というか、婚約が破談になるよう動けば冬夜に惚れられたりしてラブコメ化するのだけど、そのルートが安全かと言えば何故か冬夜の独占欲が暴走して別のバッドエンドになったりしてしまうのである。 しかも最初に見たバッドエンドルートのキーマンである腹違いの姉・伊織と仲良くしようとすれば、今度は貧しく孤独な人生を歩んできた伊織が櫻子に精神的に依存する人間へと陥って最後はヤンデレみたいになるのだから櫻子は回避行動を取れば取るほどドツボにハマっていく事に。この作品のタイトル「何度時をくりかえしても、バッドエンドが待ってるんじゃが?」とか言うんじゃ無いだろうな? ドタバタ劇としては大いに楽しめるのだけど問題点が一つ。どう足掻いてもバッドエンドに陥る櫻子がその根本原因を自分の家庭状況にあるのではと思い至って解決に動くのが本文290頁のうち、257頁目でかなり強引に風呂敷を畳もうとしている感が拭えない。しかも畳めていれば良いのだけど、どうもこれ続き物を強く意識している様子。 作中で櫻子が出会い、終盤の展開で大いに手助けしてくれる人物がいるのだが彼との関係性は掘り下げられないまま終わっている。何より終盤のドタバタした展開で櫻子を待ち受けるバッドエンドが回避されたかどうかは全く明かされない。やっぱりナンバリングされていないだけで、この作品はライトノベル的な続刊前提の造りとなっている模様。なのでオチがちょっと弱く、その意味で星一つマイナスとなってしまう。 ともあれスリラー系の作品で大いに実力を見せつけた夕鷺かのうはコメディに全振りした作品を書いてもかなり読ませる作家である事だけはきっちりと証明している。テンポが良くて、作中の人物、特に主人公の櫻子のドタバタした奮戦劇をコミカルに描いて読者を飽きさせない手腕は大したものかと。続刊が出るかどうかは分からないが少なくとも第二巻が出れば読むに吝かでは無いレベルの作品である事だけは申し上げておく。 | ||||
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侯爵令嬢の櫻子が得た霊獣は、危険な未来を予知してくれるかなりや。その予知で見たのは、祝言の日に婚約者に殺される未来。そこへ至るまでに自分が悪辣なことを積み重ねていたことを知り、回避するために奮闘します。 ところがフラグを回避しても、フラグ回避レーダーのかなりやの新たな予知が降り、婚約者にも異母姉にも執着され困惑する櫻子。 根本的な解決を諮かるために、本音で語ろうの家族会儀を開催。そしてそれぞれの霊獣も巻き込んでの大戦争。 なんとか殺害されることのない、祝福される未来を予知した櫻子は幸せをかみしめます。 フラグ回避に必死の櫻子と周囲の人物との会話がとにかく面白く、和風悪役令嬢ものとして楽しめました。 | ||||
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