命売ります
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金閣寺よりはましかな。 | ||||
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「命売ります」という人を食ったタイトル、そして連載誌は「プレイボーイ」。 早熟の詩人としてデビューし、「金閣寺」「豊饒の海」などの 格調高い文学も生み出している作家の、本作は肩の凝らない気軽に読める一作。 とにかく主人公はモテます。 抜群の体を持つ女性から、地味な図書館勤務の女性、怪しげな未亡人などなどより取り見取り。 ひょいと立ち寄った店でも彼が一声かけるだけであっという間に女性が釣れます。 でもそんな彼は人生に倦み、自殺を図って失敗し、自分の命を売り出す広告を出してるんです。 そんな彼のもとに様々な訳アリ人が訪れ…一見「勝ち組」っぽく進んで行くのですが…。 頭からっぽにして三島版俺TUEEE小説を楽しめます。 しかし、 「そりゃ四畳半の部屋だって、青い電気をつければ青くなるさ。…青くなったからって、別に、その部屋が海になったわけじゃないんだ。」 「彼が命を売るのは一回かぎりの行為であり、川へ花束を一つずつ捨てるようなものだった。その花束が拾われて、どこかの花瓶に飾られている、などということがあるべきではなかった。」 みたいな表現が散見されて、流石御大、油断はできません。 軽く読めるのに文学的香気も漂う、なんとも贅沢な小説です。 個人的には結末が消化不良でしたが、解説を読んでなんとなく納得しました。 | ||||
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★3.3/累計2126冊目/2024年81冊目/2月1冊目/『命売ります』(ちくま文庫/筑摩書房)/三島 由紀夫/P.272/1998年/680円+税 #読書 #読書2024 #読了 #読了2024 三島由紀夫は自殺する話が好きだ(そして本書を公開した2年後に本人も自殺)。主人公・羽仁男は「命を売る」広告を新聞に出し、意図と反してお金を得ながら生き延びていく。しかし、平凡な生活を手に入れるようになると「猫を抱いて寝ているように、温かい毛だらけの恐怖が、彼の胸に縋りつき、しっかりと爪を立てて」いるようになる。そしてラストは三島由紀夫よろしく「ここで終わり?」という内容で締めくくられる。生きたいと思ったり、死にたいと思ったり。人の生命感はつまるところ、軽佻浮薄なものなのかもしれない。 | ||||
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三島由紀夫の本はシリアスなものが多いのだが、この小説はおかしさもあり、面白かった。 | ||||
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"世界が意味があるものに変れば、死んでも悔いないという気持ちと、世界が無意味だから、死んでもかまわないという気持ちとは、どこで折れ合うのだろうか。"1968年発表の本書は自殺に失敗した青年が必要とも思えない自らの命を売ろうとする連作形式、スピーディーなエンタメ小説。 個人的に『金閣寺』や『潮騒』など、代表作数知れず、戦後の日本の文学界を代表する作家の1人による"隠れた怪作小説"という帯に惹かれて手にとりました。 さて、そんな本書は自殺しそこなって"何だかカラッポな、すばらしい自由な世界が開けた"青年、羽仁男(はにお)が、会社も辞めて、新聞の求人欄に"命売ります。お好きな目的にお使い下さい。当方、二十七歳男子。秘密は一切守り、決して迷惑はおかけしません"と広告を出したところ、さっそく不思議な買い手からの依頼『浮気した妻と一緒に死んでくれ』から始まり、続々と依頼が舞い込んでくるわけですが。 まあ。発表誌が当時の若者向きの雑誌『プレイボーイ』だけあって、厭世的な羽仁男はグラマー美人に怪しげな未亡人、同じく命を売ろうとする薬漬けのお嬢様と次々と関係を結んでいくわけですが。その展開の早さが次第にツボにはまってきます。 また、本書には『ACS(アジア・コンフィデンシャル・サーヴィス)』という謎の組織の存在が仄めかされ、全てのエピソードを繋げていくのですが。多少の駆け足感は感じましたが、終わりまでのテンポ良い展開は流石だなあと感じました。 著者ファンはもちろん、昭和の時代を感じさせる連続エンタメ短編に興味ある方にも是非。 | ||||
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