前作の「残酷」を”吐季と緑葉の出会い”とするなら、今作「告別」は”吐季と麗羅の別れ”の物語。
親達のせいで悲しすぎる運命を背負わされた吐季と麗羅。これから何かありそうな歩夢。
前作よりさらに加速する物語は読んでいてとても引き込まれした。
これからさらなる悲惨な運命が待ちうけるような描写が所々に出てきますし、次回作がとても気になります。

時系列も語りもバラバラに描かれているのに分かりにくく無く、読みやすい作品だと思います。
綾崎さんの作品の中でも特に好きな作品。
登場人物がそれぞれが個性的かつ魅力的、にも拘らず主人公の影は全く薄れず、むしろ最も印象的でした。
全体的な印象としは"スッキリ"とまとめられた物語だと思いました。

▼以下、ネタバレ感想