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churen さんのレビュー一覧

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レビュー数2

全2件 1~2 1/1ページ

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No.2: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

清々しい後味の悪さ

この作者はどの作品においても、登場人物を突き放したような書き方をするのですが、この「ボトルネック」はその点において群を抜いています。
主人公の少年は、最後にどの道を選んだのか。
読了後、あなたはおよそ他の小説では体験できないほどの、後味の悪さを得られるでしょう。
注)上記はすべて褒め言葉です。

この作品は主人公に同情する類のものではないでしょう。
主人公の境遇も、苦悩も、読者のお涙を頂戴するためのものでは無いのです。
突き放されて、突き放されて、読者が最後に感じるであろうあの清々しい後味の悪さこそが、この作品の本質であり、評価される部分ではないでしょうか。

私は米澤作品のなかで、このボトルネックが一番好きです。

▼以下、ネタバレ感想
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ボトルネック
米澤穂信ボトルネック についてのレビュー
No.1: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

この作品に出会えて良かった

青の炎に感激して貴志作品を読み始めた私ですが、この作品は、はずれの無い(むしろ当たりしかないと言える)貴志作品の中でも群を抜いて素晴らしかったです。もっと言うと、私が今まで読んできた小説の中で、この作品を越えるものに出会ったことがありません。
一応くくりとしてはSFに分類されているみたいですが、この作品はSF・ミステリー・ホラー・サスペンスなど、様々な要素の溶け込んだ最高のエンターテイメント小説で、かつ日本小説史に残る傑作と言えるでしょう。
文庫化されているので、書店で見かけたなら即購入することをおすすめします(笑)。

この作品に出会えたことに感謝を。
新世界より(上) (講談社文庫)
貴志祐介新世界より についてのレビュー