(短編集)

たぶん、恋しい

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評判

たぶん、恋しいの評価:

5.00/5点 レビュー 1件。 - ランク

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全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(5pt)

冷めない熱にあてられる

ストーリーのカギを握る誰かの
不可解さにくぎ付け!

奇行や不思議がちょっと多めの作品集ですね。

彼らは何かをきっかけに壊れたのか、
元からなのか、そしてどうなっちゃうのか?

もう、気になりすぎて
ページをめくる手が止まりませんでした。

多彩な登場人物の濃淡さまざまな恋模様に、
ほっこりしたり、戦慄したり、
怒りを覚えたりと感情がフル回転の大忙し。

心を動かされるって気持ちいいですね~。
これだから読書はやめられない!

『エンパイアライン』は
彼女の奇妙な癖に合わせる青年の恋心。

不器用な彼のアプローチが微笑ましく
思わずニヤニヤ。

あぶなげな均衡の二人の暮らしぶりに
グイグイ引き込まれ、その後のまさかで
キャー!

『私たちは平穏』は
価値観が共通する相手との穏やかで
つつましい日々にあらわれる不穏な影。

淡い恋からの驚愕の展開が凄い!
もっともブルっときたのがこの短編でした。

『月を経る』は更年期女性の恋。

物語なのを忘れて、主人公の背中を
ドドンと押したくなりましたよ。

「その男、逃すな!さっさと結婚しろ!」
マジでそう叫びたくなって自分でもビックリ。

『あなた』は単身赴任夫の帰還に
とまどいまくる女性の心理がつまびらか。

このもどかしさ、天下一品。

母の問いかけをテキトーに流す
娘の気持ちに200%共感しましたよ。

『すげえ泣くじゃん』は母を訪ねる13歳。

めんどくさがりつつ、少年に付き合う
主人公と前のめりな彼女の優しさが沁みました。

この短編は意外性の鬼でもありますね。

たった一言で危うくなる関係性は
怖すぎて、他山の石にとメモライズ。

『たぶんそんな感じ』は
老人施設を追い出される親族との再会。

老婦の過去に迫るなかで、人類史に残る
愚かしい出来事が眼前に現れる鮮烈さ。

視界不良のなかでまみえる奇跡。

言葉を交わさなくても通じ合えることの
暴力的なまでの美しさに魅了されました。

これが私の最も好きな作品です。

以上のように、この短編集は
どの作品も脳髄に効きまくる麻薬入り。

合法です。

(対象年齢は13歳以上かな?)
たぶん、恋しい Amazon書評・レビュー: たぶん、恋しいより
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