サンクトペテルブルクの鍋
評判
サンクトペテルブルクの鍋の評価:
5.00/5点 レビュー 1件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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5.00/5点 レビュー 1件。 - ランク
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この作品を通じて作者が描きたかったものはなんなのだろうか。単純に表層を読めば、学生たちの青春ストーリーということになるだろうが、学生たちの愚かしい諍いや、大北方戦争、高崎大空襲などの話からは争うことの愚かさ、反戦意識が垣間見られる。また、バレエシューズに大金を払う男たちや、女学生を意のままに動かそうとする学生たちの描写には、女性が男たちの道具として消費されることへの反発が込められているようにも受け止められる。作者自身が巻頭で暗示しているように、この作品は バラバラの物語や様々なメッセージが すべて一緒くたに投げ込まれた闇鍋ということなのだろう。
非常に冒険的な小説で、ともすれば読みにくい作品ともなりかねないところであるが、軽妙洒脱な文体で意外に読みやすかった。終盤にかけて、文体から前半のような面白みが減少していったのは、真面目なメッセージを伝える段階に入ったということなのかもしれないが、できれば 最後まで前半のような調子で書いてもらいたかった。