アイリーンはもういない
評判
アイリーンはもういないの評価:
4.50/5点 レビュー 2件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1〜2 1/1ページ
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アイリーンはもういないの評価:
4.50/5点 レビュー 2件。 - ランク
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出るまでにドラマがあり、心が変化していくのではない。
殆どのページはその女性の心理がどれほど鬱屈し、その生活に喜びがなく、
半面、押さえつけられた内面は歪み、妄想を楽しみにするという暗い絵で、ほとんど動かない。
手塚治虫氏の『ばるぼら』に似た感じの打ち棄てられた感もありますが、
アイリーンには徹底して外の世界がない。
自分で閉じ込めている部分もあり、目だけはぎらつかせて外を呪い、
万引き、試着した服を傷つけるなど性格の悪い行動もします。
「しかし、それは50年前の過去のこと」
この預言によって、読者は、魅力的ともいえない彼女がどうして
幸せになったのか興味をもって読み続けられるでしょう。
後半部は、前半とは打って変わった大展開をしていきます。
あとがきにヒッチコックの「レベッカ」をモデルにしたとありますが納得。
ビクともしなかった負け犬が、レベッカの野心ともいえる
行動に便乗することによって、ロープをきり、のら犬になります。
その後、どうやって家族を得たのかはほとんど書かれていませんが、
違う名前で呼ばれて生きていきます。
貧しさから抜け出すサクセスストーリー、また、成功してピークを過ぎた後、
実は子供時代こんなに苦労したんだという有名人のエッセイ等は多いですが、
世の中で顧みられることのない女性が家を出るだけを切り口にして仕上げられてる。
切れがある作品です。