犯人は僕だけが知っている
評判
犯人は僕だけが知っているの評価:
3.00/5点 レビュー 6件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1〜2 1/1ページ
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犯人は僕だけが知っているの評価:
3.00/5点 レビュー 6件。 C ランク
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息苦しい世界での人間の喘ぎというのは松村涼哉作品の共通したテーマだが、本作はそれが上滑りしているように感じた。
その大きな要因は高校生の話のはずなのに高校生の話として書けていないからだろう。
作中の閉塞感は舞台の町の経済的な先行きのなさが主因として描かれているが、それを肌で感じるのはこの町の労働者のはずだ。
大部分が親に養われる高校生は、もちろん親が貧乏なら貧乏な暮らしを強いられるし高卒で就職する生徒は間もなくそちら側になるとはいえ、やはり問題との距離がある。
にも関わらず作中の高校生は異常なほどの当事者性をもって社会が悪い社会が悪いと叫び、あるキャラクターは幼馴染みの家庭が行政の支援を受けられない理由は生活保護受給者が自治体の財源を食い潰すからだ、という理屈で生活保護受給者の子供である同じ部活の友人に暴行を加える。論理のあまりの飛躍も攻撃性も異常としか思えないが、作中ではその行為は悲壮で切実なものとして描かれていた。ついていけない。
作中の高校生は全体がそんな印象で、一人二人そういうキャラがいるというだけでは済まない。
キャラクターが一様に同じノリで、しかもそのノリにピンとこないものだから読んでいて違和感しかなかった。
このテーマを高校生でやるなら経済的な不安よりも多様性が尊ばれるようになった学校での混乱など、高校生にとっての問題として要素を絞って構築すべきだったのではないか。
ストーリーの軸のはずのミステリ要素が不要としか思えないこと、現実社会との接続が強い題材にも関わらずリアリティ的な面で引っかかる部分が多いことなど、とにかく洗練されていない作品に思えた。