手紙

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手紙の評価:

4.16/5点 レビュー 538件。 A ランク

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平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

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未読の方はご注意ください

全628件 461〜480 24/32ページ
No.168
(4pt)

人間の創り出した「倫理」の限界

 私は教誨師を父に持っていて、自分自身も信仰の観点からこの本を読ませて頂きました。
刑法犯、とくに死刑囚の多くは救いを何らかの宗教に求めようとすると聞きます。
 差別はいけないと分かりつつ、結局のところは誰しも我が身、我が家がかわいいゆえに行われる静かな差別。また、逆差別。そこには犯罪者(また、その家族)は決して救われてはいけないという暗黙のルールがあるかのようです。これが一般社会の現実であり、人の創り出した倫理の限界なのでしょう。
今の日本は、名ばかりの道徳教育やマスコミ等の宗教に対する偏見報道によって、精神面が置き去りにされてしまっています。
 宗教団体それぞれが、救いを求める人たちを支え、まるごと包み込める場所たりえるよう、宗教者は意識せねばならないと思いました。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.167
(4pt)

この作品を読んで

涙するのは、差別は良くないって感動して、ではないと思いますが?
そもそもこの作品は、(このような場合の)「差別は当然なんだよ」と言ってるわけです。
この作品が教えているのは、謝罪の気持ちや誠意というもの、思いやりの気持ちだと思う。
兄がね、強盗殺人という罪を犯してしまうわけですが、その殺人に対してはね、それはどうにもやむおえなかったことだな・・とは思えないのです。それには同情できないのですが、それに目を瞑ればね、とてもいいお話だと思う。
テーマ(設定)が、そんな兄を持った弟・・なわけですからね。
とてもいい作品だと思います。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.166
(5pt)

差別=悪ではない世の中

大変面白く、一気に読んだ作品ですが、感動はしませんでした。直貴は強盗殺人犯の弟という事で様々な差別を受け、何度も道を閉ざされますが可哀想ですか?本当にそう思いますか?差別するでしょう。しない人間はいない筈です。殺人犯の弟の娘が自分の娘と同じ公園で遊んでる事を知ったら一緒に遊ばせますか?遊ばせないでしょう。そんな状況はめったにありませんがこの作品は私達が日頃無意識にしている差別をも浮彫りにします。でもその差別自体を咎める人はいません。それが"悪"ではないからです。犯罪者家族を忌み嫌う前にもっと正さなければならない事がある事を私はこの作品を読んで強く感じました。ただ読んで涙をながしているだけの人間にはなりたくない。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.165
(4pt)

人は変われるのか、人は許せるのか

なんだか宗教的なタイトルにしてしまったが、本書で語りたい大きなテーマの一つだと思う。
強盗殺人を犯してしまった兄、そしてそれを背負って生きることになってしまった弟。
われわれは『差別はいけない』と小さい頃から言われ続けて生きる。
それは結局、この世の中には色々な差別がなくならない証拠でもある。
だが、差別が全ていけないことなのか??時には差別をしなければいけないこともあるのではないか?
そして差別することで許す…ということもあるのではないか?
勿論、全ての差別を肯定するつもりはない。
だが少なくとも本書の主要人物たちにとっては、差別をある意味受け入れることで新たな道を見つけることができ、差別する人間を許すことができ、自分自身が変わることが出来たのだと思う。
本書を読み終わった時、色んな意味で自分自身を見つめなおしてみたい気持になった。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.164
(4pt)

辛い。。。

誰もが<罪>と共に生きている。どこかで誰かを傷つけている。
そんな恐怖のようなものを感じました。
でも生きていかねば。
ラストは、その後が気になる。・・・頑張れ・・・
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.163
(4pt)

考えさせられる

小説ですから、話の持っていき方や展開が強引なのは仕方ありませんが、テーマとしては考えさせられます。犯罪者の家族と接するという境遇が、誰にでも身近にあることは間違いなく、またこの作品のように我々は関わりたくないという逆の差別をすることも間違いないと思います。後半、主人公は1つの選択をすることになりますが、もし我々が接する側だとしたら、どんな選択をすればよいでしょうか?難しいですよね、それに答えなんかないです。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.162
(5pt)

泣きじゃくりながら読みました

逆差別と言う言葉を初めて聞きました。
辞書にものっていない悲しい響きの言葉。
差別だけでも苦しい中で主人公は逆差別にも苦しみます。
逆差別ーそれは人を思いやることでおきる悲しい差別。
人は道徳心がないわけではないのに、それでも犯罪者の弟というだけで
私達は壁をつくってします。
ジョンレノンさんのイマジンという歌がでてきます。
子供達が差別の意味を知るために辞書をひく時代、
そんな世界をイマジンー想像してみませんか?
そして、想像するだけではなく逆差別などという
悲しい言葉が存在しない世界を自分達の手で
「想像」するだけではなく「創造」していきたいと感じました。
本当にたくさん人に読んで考えて欲しい作品です!!
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.161
(4pt)

キーワードは『手紙』

家族は、兄と弟しかいない。
たった二人に兄弟だからこそ、大切にしないといけない存在。
お金がない。弟を大学に行かせたい!という弟の事をおもうが故に、お金だけを盗む予定が、
殺すつもりがなかったのに…殺人を犯してしまいます。
その罪で大切なものを失っていく、悲しさがとても強く伝わってきました。
弟が恋愛・就職と幸せを掴みかけようとしたら、タイミングよく兄からの手紙が届いたり、
手紙の存在で、受刑者の身内がいると知らされてしまう。
弟が苦しんでいることもしらないからか、兄からの手紙の内容はあっけらかんとした内容で、
弟ばかりが生きる苦しみを味わっています。
人の命を奪う事は、自分が罪を償えば済む問題ではないし、自分の回りの家族やその子供まで、苦しめてしまうことが、痛々しいほどわかる小説です。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.160
(4pt)

切っても切れない絆

社会における差別や偏見の構造というものを、筆者なりに捉えている。またそういった差別を受け止めた上で、どう生きていくべきなのかというところにまで、話は焦点が当てられている。
 また「手紙」における隠れたテーマであるのが、「切っても切れない絆」である。絆と言えば、聞こえはいいが、家族に殺人犯がいたとしても、その人が家族であるということには変わりない。家族という関係には一種の魔力があると思う。無条件に許しあえる、愛を分かち合えるなど。どんなに憎しみあっても、関わりを避けても、家族に変はないのである。家族や兄弟の関係において、問題を抱えたまま、目を逸らしつづけて成長した人間は、しっかりした人間にはなれないのかもしれない。血のつながりというものは、温かいものではあるが、また同時に「切っても切れない」、いや「切ってはいけない」ヘビーなものではないだろうか。
 以上のことを踏まえて手紙の最後の章は、とくにじっくり読んでいきたい。涙ものです。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.159
(5pt)

犯罪者の家族

 もし家族が犯罪を犯してしまったら・・という誰にでも起こりうる重大なテーマに対し,奇麗事ではなく,真正面から向き合った意欲作。
 両親をなくし,弟の学費の為・・と一瞬魔がさした為に強盗殺人犯となってしまった兄。学校,就職,仕事,恋愛,結婚・・と人生のターニングポイントのたびに,暴かれ,人生を狂わせていく「強盗殺人犯の弟」という世間からの冷たい視線,仕打ち。
 さらに家族,子供にまでそのレッテルが付きまとう中で主人公が腹をくくらざるを得ない覚悟とは・・
 読んでいて,こういう結論に至るとは思わなかった。「片想い」でのジェンダーに関する考察と双璧をなす深さ,そして残酷な現実がズシンときた。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.158
(5pt)

重く救いの無いテーマを正面から描ききった“凄み”のある作品

 弟の進学費用を手に入れようとして、人を殺してしまった兄。逃れるすべも無く、“人殺しの身内”になってしまった弟(主人公)。夢、恋愛、就職…主人公が幸福を掴みかける度、“強盗殺人犯の弟”というレッテルが壁になって立ちふさがる。やがて主人公の幼い娘にまで、容赦の無い“差別”が降りかかる…。弟のたどる過酷な運命の節目節目に、兄との間に交わされる「手紙」がときに象徴的に、そしてときに劇的に登場する。獄中から兄が送った“最後の手紙”(それは弟あてでは無いのですが)とは…。
 作者は最後まで、読者が心安んじられるような“救い”を用意してはくれない。そこにこの作品の“凄み”がある。こういう、「骨に直接、刃をたたきつけられる」ような重くて本質的で逃げ場の無いテーマに向き合うとき、それぞれの作家の懐の深さというか、覚悟というか、透徹する眼差しの鋭さや射程距離というか…もっと端的に「人としての器の大きさ」みたいなものが、まざまざと明らかになってしまう。
 それでいうと…やはりこの作者は只者ではないと思う。
 忘れられないのが、主人公(弟)が就職した会社の社長の、「罪の重さを知らしめ、社会の秩序を守るために、我々は犯罪者の身内を差別しなくてはならない」という言葉。最初読むと一瞬たじろぐのだが、後になってジワジワ効いてくる、重い言葉です。
※同様の題材を扱った、重松清『疾走』、石田衣良『うつくしい子ども』などと読み比べるのも、なかなか興味深い読書体験かと思います。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.157
(5pt)

全ての人に読んでもらいたい作品です。

東野 圭吾さんの小説を読むのは、これが初めてでしたが、すんなりと読むことが出来て良かったです。久しぶりに感動、というか、小説を読んで自然と涙してしまいました。
いろいろな面で直貴に向けられる差別や偏見は、読んでいてとてもつらく、犯罪者の身内というだけで世間からどのような目を向けられるのかなど、ひしひしと感じました。
最終的に直貴が下した判断については、そういうこともあるのかな、と納得しました。
傍から考えると残酷な考えだと思うけど、生きていく為には仕方のないことだと。
今日、テレビや新聞などで犯罪が当たり前に報道されますが、加害者の身内のことはさほど考えにも及びませんでした。被害者の家族もつらいけど、加害者の家族もつらいということに気づかされました。
本当におすすめの一冊です。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.156
(4pt)

難しいテーマ

あまりに丁寧にその心理描写がなされているので、まるで自分がその場にいて、その犯罪を犯そうとしている本人になったような気さえしてしまった。苦しくて、身の置き所がない気がして。加害者として、その家族として、どう生きるべきか。筆者はあえて、被害者側からの視点での描写をしていないのだろう、そのことで、いっそう、読んでいて苦しさがつのった。人の思いを推し量ることは、はっきり知っていることや知らされることより、苦しいものがあると思った。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.155
(5pt)

最後の感動のクライマックスに涙

 弟(直貴)のもとに、獄中の兄から手紙が届く。数年前に弟の入学資金を稼ぐため、強盗殺人の罪で兄が服役してから決まりになっている。
 
 しかし、そのことが、恋愛や仕事などの節々の大切な場面で、「強盗殺人犯の弟」というレッテルが貼られ不幸がふりかかる。兄を尊敬していた直貴だが、次第に関わりをもちたくないという兄に対しての不信。また兄の罪が降りかかってくる現実に対して逃避したく。結末はいかに。
 小説に感情移入をし、一気に作品を読み上げました。映画化もされております。最後の感動のクライマックスも見ものです。涙なしには見られません。是非ご覧下さい。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.154
(5pt)

綺麗事だけでは生きられない

強盗殺人を犯してしまった兄と、その弟が人生の節目(夢や恋愛、仕事)ごとに殺人犯の身内がいることを徹底的に意識させられる物語です。
努力や才能で順調にいきそうになるとその度に挫折を味わう弟の姿は、同情を誘い思わず「頑張っているのに…」と感情移入しそうになります。挫折を味わうたびに性格が徐々に歪んでいき、世間知らずの高校生が世を渡っていく術を身につけていく過程がリアルに描かれています。
しかし、作者は兄の罪で弟が世間から差別されることを単純にかわいそうとは思わせてはくれません。苦しんでいる弟に対し、「犯罪加害者の家族は罪を背負わなければならない」という就職先の社長の言葉には、その理由と共に考えさせられる部分があります。さらに考えさせられるのは、物語後半に弟に家族ができるのですが、その家族にまで兄の罪の影響が及び悩んでいる弟に向けられる社長のアドバイスと弟の行動です。
物語終盤にかけて弟の前に現れる選択肢は、どう進んでも明確な正解・不正解はなく、登場人物はもちろん読者にまで、「あなたならどうする?」と選択を迫ってきているようでもありました。
読み手にも逃げ場を与えてくれないような、隙のない作品ですが、読後暗い気持ちになるわけではなく、傑作だと思います。久々に手が止まらず一晩で読んだ本でした。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.153
(4pt)

読みたいのに読みたくない

 両親もなく、まだ高校3年生だというのに「強盗殺人犯の弟」になってしまった直貴。
「強盗殺人犯の弟」という重たい十字架を背負って、たった一人で生きていかなくてはならない。
世間の差別に耐えながら、何とか生きていこうとするけれど、つかみかけた幸せも「強盗殺人犯の弟」という事で、すべてが駄目になっていく。
どんどん先を読んでいきたいのに、兄の犯した罪によって何もかもが台無しになっていく様子が手に取るようにわかるので、それが切なくて読むのが辛い。
のう天気な兄の手紙とは裏腹に、必死で生きている弟が、今度こそは幸せになれますように・・・と祈らずにはいられなかった。
そんな事を思う私は、ここに出てくる社長の言うような甘えた考えの人間なのだろうか。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.152
(5pt)

手を差し伸べることだけが優しさではないのだ。

東野作品は初めて読みましたが、噂に違わぬ名作ですね。
最後のやりとりはかなりジーンときてしまいました。
相手のことを思っているからこそ、
時には突き放す必要があるのでしょうね。
家族愛とは?人生とは?優しさとは?
いろいろと考えさせられた小説でした!
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.151
(5pt)

最高の名作

今までこういう現実的な本を読んだ事がなかったしあまり興味もなかったんですけどこの本を読んで考え方がかわりました殺人犯の身内が社会で生きていくのがどれだけ大変な事なのか!?殺人犯の身内がいると分かった時の世間は!?・・・・身内の夢は!?就職は!?恋愛は!?子供は!?自分ならその時兄を捨てるか捨てないか??は考えても絶対にその身内の人にしか分からないことだと思います。だからいつまでも考えさせられる名作です。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.150
(5pt)

何年かぶりに泣きました…

事前に差別がテーマの作品であることは知ってましたが、あえて考えないで読めばという友人の薦めにより一気読みしました。
そのストーリーに入り込んでしまい犯罪者の兄を持つ弟の人生を、気がついたら同調していました。色々な不幸を積み上げていき、ひとつの結論とひとつの事実にたどり着き、むかえた最後のシーン。弟がみるそのヴィジョンが読み手である自分にもまるで我がことのように見えました。
胸がしめつけられ、色んな感情がわき上がり、気がついたら涙が出ました…きっと弟も同じはずでした。ちなみに自分も兄弟二人…兄弟の特に次男にお勧め!
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.149
(4pt)

過酷な現実 受け入れること 向き合うこと

感情によって複雑に絡み合う過酷な現実。でもそれは必然。
問題は、現実をいかにして受け入れるか、どう向き合っていくか。
被害者の思い 加害者の思い それを取り巻く人間の思い
罪 差別 偏見 気付き 葛藤 対話 償い 許し 
それぞれが、著者らしい繊細な描写で
丁寧に描かれている作品だと思いました。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113