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死の月



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【この小説が収録されている参考書籍】
死の月 (Hayakawa Pocket Mystery 197)
死の月 (1955年) (世界探偵小説全集)

死の月の評価: 4.00/5点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

記念すべき第一回のエドガー賞受賞作は文芸よりの作品

記念すべき第一回のエドガー賞受賞作。

本作品の時代背景は終戦後であり、戦争の傷跡を作中に垣間見ることができる。現地の風俗や、入植者と原住民の関係性など、歴史的な面で興味を惹かれた。ただ、翻訳が古いせいもあって、現在では差別にあたるワードが頻出し、読み進めながら辟易してしまう。我ながら、随分過敏になったものだ。

本作品は、夫が自殺した真の理由を探ろうと奮闘する妻の物語である。ミステリとしてというより、主人公の自立と近代化に向かう未開の人々が二重写しになった、文芸よりの仕上がりとなっている。
死の月 (Hayakawa Pocket Mystery 197)Amazon書評・レビュー:死の月 (Hayakawa Pocket Mystery 197)より
4150001979
No.1:
(4pt)

トロピカルなムードミステリを想像するなかれ、壮絶な冒険物語です

南洋の島で行方不明となった夫を捜すためにオーストラリアから飛んできたエマは、初めは現地人を敵視しながらも自分の無力さから、感情的に周囲を困惑させる言動を繰り返す、招かれざる客です。しかし、あちこち小突き回され、騙され、希望と失意を繰り返すうちに、徐々に精神的に逞しく成長していきます。そして半ば強引に夫の臭跡が示す奥地へと出発しますが、その冒険行の果てに明らかになる壮絶な事実とは・・!
 最初はロマンチックムードに見えた表紙絵も、読み終えて見返すと、その陰鬱なトーン、暗示に満ちた小道具など、作品テーマをよく示していると思わせます。
 難を言えば、活字の字体や漢字遣いが古くて、とにかく読みづらいことですね。重版する機会があれば、現代風に刷新してほしいところです。
死の月 (Hayakawa Pocket Mystery 197)Amazon書評・レビュー:死の月 (Hayakawa Pocket Mystery 197)より
4150001979

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