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ジャスミン・トレード



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【この小説が収録されている参考書籍】
ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ジャスミン・トレードの評価: 4.00/5点 レビュー 3件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(4pt)

色々な読み方ができる本

実際に同紙の女性記者であったという著者が,29歳のロサンゼルス・タイムズ紙記者イブ・ダイアモンドを主人公兼語り手として書いたデビュー作。17歳の中国人少女が殺された。彼女は裕福な銀行家の娘で,名門大学進学と,中国人青年実業家との結婚を間近に控えていた。単なる強盗殺人と見られかけた事件をイブは日系三世のマークの協力を得て追い,背後の中国人裏社会に迫っていく。 ストーリー自体はそれなりに面白い。誰を信じてよいのか読み手も一緒に悩まされる。しかし,失恋を引きずり,また弟の事故死のトラウマを抱える主人公を含め登場人物の心理描写や,中国人を始めとするアジア系移民の文化を理解しようとする態度など,がんばっているのだが多少消化不良気味で深みに欠ける感もあった。! この小説はいろいろな面から眺めることができる。まず若いキャリアウーマンが主人公という点で,パトリシア・コーンウェルの検視官ケイ・スカーペッタシリーズと好対照を成していると思った。ケイは登場時にすでに中年にさしかかって責任ある地位にあり,保護者的視点を持つが,イブはジャーナリストとして多少の経験を積んだ程度の段階であり,その視点は自分のキャリアと恋愛に向いている。コーンウェルは非常に平易な文体と語彙(医学用語を除けば)でストーリーを展開していくが,ハミルトンは難しい語彙をちりばめ気負いを見せる。イブがこれから成熟していく人であることを表現する意図なのだろうか? またイブの生活にはbento box,barley tea(麦茶)を始め日本やアジアの文化が頻繁に登場する。作中で解説されるアジア系移民の習慣や社会心理とも併せて読むと,リベラルな若い白人アメリカ人の異文化に対する態度や理解の度合いを窺い知ることのできる作品でもあると思う。次作でのイブの成長への期待を込めて星を4つとした。
ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151740511
No.2:
(4pt)

色々な読み方ができる本

実際に同紙の女性記者であったという著者が,29歳のロサンゼルス・タイムズ紙記者イブ・ダイアモンドを主人公兼語り手として書いたデビュー作。17歳の中国人少女が殺された。彼女は裕福な銀行家の娘で,名門大学進学と,中国人青年実業家との結婚を間近に控えていた。単なる強盗殺人と見られかけた事件をイブは日系三世のマークの協力を得て追い,背後の中国人裏社会に迫っていく。
 ストーリー自体はそれなりに面白い。誰を信じてよいのか読み手も一緒に悩まされる。しかし,失恋を引きずり,また弟の事故死のトラウマを抱える主人公を含め登場人物の心理描写や,中国人を始めとするアジア系移民の文化を理解しようとする態度など,がんばっているのだが多少消化不良気味で深みに欠ける感もあった。<P!> この小説はいろいろな面から眺めることができる。まず若いキャリアウーマンが主人公という点で,パトリシア・コーンウェルの検視官ケイ・スカーペッタシリーズと好対照を成していると思った。ケイは登場時にすでに中年に差し掛かって責任ある地位にあり,保護者的視点を持つが,イブはジャーナリストとして多少の経験を積んだ程度の段階であり,その視点は自分のキャリアと恋愛に向いている。コーンウェルは非常に平易な文体と語彙(医学用語を除けば)でストーリーを展開していくが,ハミルトンは難しい語彙をちりばめ気負いを見せる。イブがこれから成熟していく人であることを表現する意図なのだろうか?
 またイブの生活にはbento box,barley tea(麦茶)を始め日本やアジアの文化が頻繁に登場する。作中で解説されるアジア人移民の習慣や社会心理とも併せて読むと,リベラルな若い白人の異文化に対する態度や理解の度合いを窺い知ることのできる作品でもあると思う。次作でのイブの成長への期待を込めて星を4つとした。
ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151740511
No.1:
(4pt)

色々な読み方ができる本

実際に同紙の女性記者であったという著者が,29歳のロサンゼルス・タイムズ紙記者イブ・ダイアモンドを主人公兼語り手として書いたデビュー作。17歳の中国人少女が殺された。彼女は裕福な銀行家の娘で,名門大学進学と,中国人青年実業家との結婚を間近に控えていた。単なる強盗殺人と見られかけた事件をイブは日系三世のマークの協力を得て追い,背後の中国人裏社会に迫っていく。
 ストーリー自体はそれなりに面白い。誰を信じてよいのか読み手も一緒に悩まされる。しかし,失恋を引きずり,また弟の事故死のトラウマを抱える主人公を含め登場人物の心理描写や,中国人を始めとするアジア系移民の文化を理解しようとする態度など,がんばっているのだが多少消化不良気味で深みに欠ける感もあった。<P!> この小説はいろいろな面から眺めることができる。まず若いキャリアウーマンが主人公という点で,パトリシア・コーンウェルの検視官ケイ・スカーペッタシリーズと好対照を成していると思った。ケイは登場時にすでに中年に差し掛かって責任ある地位にあり,保護者的視点を持つが,イブはジャーナリストとして多少の経験を積んだ程度の段階であり,その視点は自分のキャリアと恋愛に向いている。コーンウェルは非常に平易な文体と語彙(医学用語を除けば)でストーリーを展開していくが,ハミルトンは難しい語彙をちりばめ気負いを見せる。イブがこれから成熟していく人であることを表現する意図なのだろうか?
 またイブの生活にはbento box,barley tea(麦茶)を始め日本やアジアの文化が頻繁に登場する。作中で解説されるアジア人移民の習慣や社会心理とも併せて読むと,リベラルな若い白人の異文化に対する態度や理解の度合いを窺い知ることのできる作品でもあると思う。次作でのイブの成長への期待を込めて星を4つとした。
ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:ジャスミン・トレード (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151740511

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