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憲兵トロットの汚名
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憲兵トロットの汚名の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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第二次大戦後のフランスに駐留アメリカ軍で将兵をしている主人公が逃亡を謀り・・・というお話。 イーリイにしては異色度は控えめでオーソドックスなサスペンスに思えますが、後年のイーリイの著作に露わになる異様な感じが横溢している作品でした。真面に書こうとしても文章や描写やキャラクターから異質性がプンプン匂い立ってくるという、この作家の業のような物を感じて、処女長編としてはなかなか読ませる小説であるなぁと思いました。後年の異色短篇からすると物足りない、食い足りない部分があるのも事実ですが、上記に書いたこの人特有のノリに乗れればこれ以上はないというくらい納得できる作品だと思います。最後に至ってこの小説があるジャンルの嫡流にあるということが判りますが、この辺もまだ、真っ当な小説を書こうという意図が見え隠れしているようにも思えました。 長篇ではこれと「観光旅行」を、短篇では日本独自編集の二冊を読んで思いましたがこのイーリイという人は本質的には短篇作家なのではないか、と思いました。長編もそれなりに面白いですが、短篇の傑作を読んで比較すると、やはり短篇の方が出来がいいと思えてしまうので。 異色度は低いけれど、それなりに読ませる長編。「蒸発」の文庫化も期待したいです。機会があったら是非。 | ||||
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