満蒙の荒野に新しい帝国を築き上げようという今野頑太らの理想は、日中の厳しい情勢の中で揺れ動き、次第に歪められていく。

あまりにも謎の多かった若い脚本家の投身自殺!27年前の奇怪な事件の二転三転する謎を、テレビ草創期の逸話を折り込みながら、解明する卓抜な構成の異色推理。

異相矮躯の老科学者が秘密会議にもたらした緊張と興奮。聖戦勝利を具現する新鋭機の開発は、隔絶された山荘で秘かに進められる。

ヒョイと地面から飛び出した一つ目の巨人のようにギョロリとこちらを睨みつける時計塔。

尾行、謎、女…。

建てられてからすでに80年以上は経っている榎家の蔵から、不思議な原稿が発見された。

維新の激動まだ鎮まらぬ明治11年。

都心・池袋の雑居ビル。窃盗犯が墜落死した。

高井沢文雄は神保貞介殺害のため、神保家の別荘の床下にダイナマイトを仕掛けた。

地上62階の超高層ホテルの壁面に浮んだ、巨大な光の十字架。明日開館予定の同ホテルが、聖夜に贈るビッグ・プレゼントである。

墜死した若いOLの居たビルの部屋は「密室」?殺害現場に残されたひと筆がきの絵は「暗号」?事件は混沌、謎は深まる…。

江戸文化の爛熟期、歌麿、豊国の浮世絵とは異なる。画風で女の妖美を描き一世を風靡した絵師の生き方。

ビヴァリー・ヒルズの高級住宅地ベル・エア地区で二夜連続の殺人事件が発生―豪邸のプールに浮かんだ第二の被害者は、コロンボの上司、ロス市警副総監の妻だった。

「ひかり62号」が名古屋到着寸前、護送中の男が射殺された!男は、銀座の宝石店「WADA」から2億5千万円もの宝飾品を強奪した2人組のひとり、宮本信介だった。

犀利な推理力を発揮する噺家と女子大生の名コンビ。痛快な論理展開の妙を満喫させる連作長編。