双死相殺 腕貫探偵リバース
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| 西澤保彦の遺作。死者に鞭打つことは本意ではないが、いろいろと残念すぎる本だ。 まず最初に言っておくべきは、西澤氏が亡くなられたのは残念ということ。今の時代 64歳は早いですよね。 肝心の作品のほうだが、論理に無理がありすぎる。「論理がトガリすぎ」などと評論家はオブラートにつつんで表現しているが、ストレートに言うなら論理破綻の極地。理屈上、こういう展開なら状況を説明できなくもないというだけで、ありえない展開だらけ。犯罪者のみならず被害者の行動にも合理性がないので、普通ではない異常な発想で普通ではない異常な行動をする人同士が交錯し、そこに偶然と偶然と偶然が重なるとこうなります、という妄想小説でしかない。第一話はまだしも、第二話と第三話は読むに耐えない。推理小説の新人賞に応募し第一次選考で落とされるレベルの作品に思える。 それから、文章の9割以上が会話形式というのも とても読みにくい。過去の作品では そのような形式を多用するような作家ではなかったはずなので、病気が進行して執筆するのも辛くなっていたのかな?と想像すると 批判は控えるべきかもしれないが、地の文がほとんどないので芝居の台本でも読まされているみたいに感じた。 第一話から第三話まで作品が書かれた時期があとになるほどレベルが低下しているので、病気の影響は否定できないのでしょうが、この本が遺作というのは残念すぎる。若い頃の作品で書籍未収録の短編でもあったら、それをまとめて最後の本を出し直してあげたい気がする。 | ||||
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| 2025年11月10日時点で西澤先生の遺作となります。昨年のファイナルウィッシュのレビューではボロカスに書いてしまいましたが、やはり健康不安が作品に悪影響をもたらしていたのでしょうか。 しかし本作はいつもの西澤作品が戻ってきたといえる出来。最後の煌めきといえる良作でみごとに有終の美を飾られました。いつもどうりの議論型ミステリが読みやすい文章でさっくりと楽しめます。 特に最後の一作はかなり力が入った作品と見受けられ、複雑ではありますが本腰を据えて読む価値がある作品でした。 シリーズものですが、この作品からでも問題なく読めます。 いつも思うのですが、西澤保彦ほど人間心理の妄執に向き合った作家はいないと思います。 その凄さを理解するためには少々長くなりますが、西澤保彦を本質を深掘りする必要があります。ただの1ファンの追悼文になりますがお付き合いください。 西澤保彦の真骨頂はホワイダニットをめぐる侃々諤々の議論にある。これは私の大のお気に入り「幻視時代」という作品の文庫版の大矢博子氏の解説にうまくまとめられているのですが、作品自体も隠れた傑作なので一度読んでみてください(パラレルフィクショナルの文庫版の市川憂人氏の解説も参考になります)。 西澤作品は何作も出てるのですが、本質的には同じ構成をしています。 ①不可解な状況を作り出した動機を巡って、②登場人物が時に想像で時に論理であーだこーだと飲み食いしながら議論し仮説を出しあい、③そのうち思いもよらなかった動機がだまし絵のように浮かび上がり、④その果てにある業や妄執が産み出す人間の深さや複雑怪奇さに驚愕しドン引きさせられる。 本作もそれを踏襲しています。特に最後の中編「此のすべて鏡像なる世界」は最後に明かされるある人物の動機の歪さは他では見たことがありません。 特殊設定やエロは副産物にすぎず、よく言われる「特殊設定の西澤」「エロの西澤」「難読人名の西澤」というのは的を射た表現とはいえません。 ノルマのようにねじ込まれるレズビアンには私自身またかよーってうんざりしてはいましたが、今作では控えめです。まあご愛敬みたいな感じで許せるのはやはり議論型ミステリとしての質の高さにあるんでしょう。 都築道夫の「退職刑事」が西澤ミステリの源流にあると言われていますが、私は探偵が思考回路を明かさず真相を最後に明かすよりも、探偵自身が試行錯誤しながら真相にじわじわ迫っていくこのタイプのミステリが大好きです。ここまでしつこいくらいあーだこーだ議論しまくるミステリって他では法月綸太郎や石持浅海の作品くらいでしか読めないので、めっちゃ貴重なんですよ。 みなさんも本レビューを足掛かりに西澤ミステリにハマってください。基本的にハズレはないですが、オススメ短編としては「赤い糸の呻き」の表題作や「動機、そして沈黙」の表題作です。特に「赤い糸の呻き」はエレベーターの中の殺人という西澤保彦の強みが全てつまったオールタイムベスト級の大傑作なので是非読みましょう。 長編では、タックタカチシリーズにはハズレがありません。ボアン先輩という西澤先生が生み出した最高のキャラとあーだこーだの議論を楽しみましょう。 チョーモンインシリーズでは「実況中死」「夢幻巡礼」を超オススメします。「聯愁殺」「幻視時代」「幻想即興曲」「狂う」「神のロジック」あたりはノンシリーズでかつ衝撃のホワイダニットが楽しめる作品です。 とにかく西澤氏がもたらしたミステリ界における功績は計り知れないものがあります。島田荘司が無人の荒野を切り開き種をまき、綾辻行人が開花させた新本格ムーブメントを一過性のもので終わらせずさらに深く根強い流れに育て上げた一人です。まあ島荘、綾辻は別格としても、昨今の特殊設定ブームの先駆者としてもたらした影響は余人をもってかえがたいものがあると断言します。 なぜお金にもならないレビューを長々と書くのかというと、西澤保彦は「七回死んだ男」「人格転移の殺人」しかないと思ってる人が多すぎてめちゃくちゃ悲しくなるからです。たしかに両作品とも特殊設定ミステリの金字塔ともいえる大傑作ですが、西澤保彦=特殊設定の人というイメージを持っていると見逃してしまう傑作群が山ほどあるということを知ってほしいのです。だって西澤保彦ってキャリア30年、本作で80作目くらいになるんですよ。こんなにたくさん作品があって1、2作しか読まないっていうのはあまりにももったいない。心の底からもっともっと多くの人に読まれるべき作家だと思います。 一人でも多くの西澤ファンが増え、その作品群が不滅のものとなることを祈って了とします。西澤保彦先生、楽しい時間をありがとうございました。 | ||||
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