白色光の影を浚う

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

白色光の影を浚うの評価:

4.92/5点 レビュー 26件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.92pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全26件 21〜26 2/2ページ
No.6
(5pt)

新しい方向性の作者

「死んだら永遠に休めます」で知った著者。
なかなか特色のある作風だなと思っていて、純文学のような内面描写の緻密さを持ちつつも、ラノベのような極端な展開もある。
いろいろな作風から影響を受けて出来上がった独特のセンスが光ります。
この本も青春ミステリかと思えば生々しい内面の描写が濃くなっていき惹き込まれます。
重いテーマなりの息苦しさを感じつつも読み進めてしまいました。
これからも新作をチェックしたい作者。
白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション) Amazon書評・レビュー: 白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション)より
4396636946
No.5
(5pt)

読みすすめるほどに心に刺さる一冊

ちょうど「死者のあやまち」を読んだところだったので、入れ替わりが題材の話かと興味をもって読み始めました。序盤は静かな学園ミステリーの雰囲気ですが、読み進めるほどに六年前の事故が登場人物たちの心に深く影を落としていることが伝わってきます。特に、罪悪感や後悔を抱えながらも誰かと向き合おうとする姿が丁寧に描かれていて、単なる謎解きでは終わらない作品でした。麗一の複雑な立場や、文乃を思い続ける朝美の優しさにも胸を打たれます。真相には驚きがありましたが、それ以上に「赦し」と「再生」が強く心に残ります。苦しさの中に温かさがある、余韻の深い青春ミステリーでした。
白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション) Amazon書評・レビュー: 白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション)より
4396636946
No.4
(5pt)

視界を塗り替える「白」の衝撃。記憶の断片を浚う、静謐かつ鋭利なミステリー

タイトルの美しさに惹かれて手に取ると、その内側に潜む重層的な人間ドラマと、緻密に編み上げられたミステリーの構成に圧倒される一冊です。
本作は、単なる事件解決のプロセスを描くだけではなく、登場人物たちが抱える「言葉にできない欠落」や、過去の記憶との対峙を丁寧に掬い上げています。

筆致は非常に静謐で、風景描写の一つひとつに体温や光の粒を感じさせるような瑞々しさがあります。
しかし、その「白色光」のような明るさが、かえって逃げ場のない影を際立たせ、読者の心をざわつかせます。
物語が進むにつれ、バラバラだったピースが意外な形を成していく展開は、ミステリーとしての純粋な快感を与えてくれると同時に、人間という生き物の不可解さを深く突きつけてきます。

特筆すべきは、心理描写の鋭さです。
誰しもが心の奥底に沈めている「見たくないもの」を浚(さら)い出すような展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。
読後感は決して安易な救いだけではありませんが、冷たい水で心を洗われたような不思議な清涼感に包まれます。

良質な心理サスペンスを求めている方はもちろん、文章そのものが持つ情緒をじっくりと味わいたい方に、ぜひ手に取っていただきたい傑作です。
白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション) Amazon書評・レビュー: 白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション)より
4396636946
No.3
(5pt)

久々にめくる手が止まらなくなりました

ネタバレ無し。遠坂八重著 白色光の影を浚うのレビューです。「死んだら永遠に〜」の著者さんですね。発売して間もなく購入し積んであります(すいません)。さてこちらはその著者さんの新刊ですが、とにかく読ませ方が巧くて、気がつくとどんどんページを捲って止まらなくなっています。

登場人物の現在と過去、それぞれを行ったり来たりするのですが、章の区切りが巧くて先が気になって仕方なくなるパターンのやつです。章を飛ばして読みたくなってしまうほど。その気持ちを抑えて読み進めた後の繋がっていく感じや、不穏な感じなどがごっちゃになって感情が揺さぶられまくります。先が読めるような感じで読み進めていても、さらにその先で衝撃を受けるこの感じ、久々でした。

内容については敢えて書きませんが、ミステリー好きな方や、心を抉られたい方(結構重い部分があります)は、是非手に取ってプロローグだけでも読んでいただきたい。プロローグの語彙選びだけでも止まらなくなる事請け合いです。

最後に、私の記憶力の問題だとは思いますが遡って読みたい場面が何回かあって探したりしました。書籍は並べておきたい派ですが、個人的には電子書籍の方が読みやすかったかもしれません。
白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション) Amazon書評・レビュー: 白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション)より
4396636946
No.2
(5pt)

各々が向き合わなかった過去、それが生み出した歪な存在

歪な存在を生み出すのはやはり過去のトラウマ。
そのトラウマを生み出させた張本人は何も思っていないし、例え、後になって気づくものがいたとしても
「あんなことになるなんて思わなかった。まだ若かったから。私は何も悪くない。」
と呪文のように自分に言い聞かせ、のうのうと生きていきます。
狂わされたレールを走らざるを得ない被害者は正常なレールへと戻ろうとしますが、世間一般ではほとんど成功しない。
当時それに向き合わなかった大人たちとトラウマによる悲劇を皮切りに歪な存在となってしまった登場人物。
歪な存在が自分を守るための行動を取った結果、多くの人間の歯車が狂っていってしまった。

【過去に犯した罪を一生背負わなければいけないのか?】

普通は程度によるが、この物語に出てくる人物たちのしでかしたことから考えれば「当たり前」だろう。

平易な文体で書かれているためかなり読みやすい。
構成も実に良く、言葉の選び方も伝え方も著者の本領が伺い知れる素晴らしいものです。
主要登場人物の過去と現在を行き来し、飽きさせることなく魅力的に書かれた小説でした。
白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション) Amazon書評・レビュー: 白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション)より
4396636946
No.1
(5pt)

それぞれの辛い記憶と真実が交差する

少女の嘘と都合良くすり替えられた記憶
取り巻く少年少女のつらい記憶の点と線がつながり、やがて少女の嘘が全ての罪と連鎖する。
過去の作品よりも断然良いと思う。
白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション) Amazon書評・レビュー: 白色光の影を浚う (単行本文芸フィクション)より
4396636946