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忘却城



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【この小説が収録されている参考書籍】
忘却城 (創元推理文庫)

忘却城の評価: 3.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

怒涛のイメージ

死者を蘇らせる術を基軸にストーリーが展開します。古代中国風の世界をベースに、多彩な人種と文化が交錯し、独特な雰囲気を醸し出しています。
世界観が大変よく練られており、腕輪の石1つにも独自の名前と意味があるほど。

耽美な外見のキャラ、優美な景色の中に、巨大な蜘蛛、生きた人の内臓を食い荒らすカタツムリなど、グロテスクな描写が挿入され、飽きさせません。絵にしたら、さぞ映えるであろうと思います。

キャラも印象的で、心情も丁寧に描かれており、好感が持てます。

一方、難点もあります。
細部までよく練られた世界観であるがゆえに、専門用語が非常に多い。
巻末に用語集があるとはいえ、ある程度覚えなければ、ストーリーが楽しめないわけですが、どの用語も同じ熱と密度で説明がなされるので、何が重要な情報なのか判別しづらくなっています。

キャラも同様で、ストーリー展開にあまり関係ない登場人物にも、細かな設定があり、丁寧に説明がなされます。
反面、主要キャラクターたちの設定は、後半のサプライズ展開のために伏せられており、何者かよく分からない。
結果として、読者としては誰の言動に主眼を置けばいいのか、掴み難くなっています。

そのため、ストーリー全体が追いにくくなっている印象です。

怒涛のイメージをとにかく受け入れて楽しむことができる読者には、大変美味しいファンタジーだと思います。
一方、筋立てを重視するタイプだと、読破にはやや忍耐を要します。

私は後者のタイプで、星3としましたが、オリジナリティは抜群で、今後に期待したい作家さんです。
忘却城 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:忘却城 (創元推理文庫)より
4488529046

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