リンドウにさよならを
評判
リンドウにさよならをの評価:
3.14/5点 レビュー 7件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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リンドウにさよならをの評価:
3.14/5点 レビュー 7件。 D ランク
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・タイトルの「リンドウ」がほとんど本筋に絡んでこない。最後のほうで突然、少し出てくるだけ。こんな無意味な小道具より、主人公が幽霊で、バンドをしていて、飛行機が好き、という本筋に関わる設定をタイトルに活かすべき。(その設定たちも、使い捨てのような印象だが)
・ヒロインはデブでブス、という設定なのに、挿絵のヒロインは華奢な美少女。
・ヒロインは太っている、という描写のすぐ後に、「昔に比べてスリムになった」という文。…え、この数ページで、一体何か月の時が経過したの?
・ヒロインをイジメから助ける、と誓った直後にイジメを見ていられないので教室から逃げ出す主人公。
・主人公が無駄に上から目線。専門家のように高校生のイジメを分析し、さらに「彼女は僕を好きになってしまったんだな」などと平気で言う。
・主人公の思い人が現在どうしているか、が、不自然に後半まで引っ張られる。それが作品の肝で最後まで引っ張りたいのは分かるし、一応、「僕はもう死んでいるから、あいつの近況なんて聞いても意味がない」というそれっぽい説明(言い訳)もあるが、やはり不自然。
・突然、「この教室には霊が居る!」と騒ぎ出す変な女子が、イジめられず普通にクラスに居る。これも一応、「クラスのリーダー的な女子と仲が良いから」というそれっぽい説明(言い訳)があるが、やはり不自然。
・ヒロインが、自分をイジメていた奴をいきなり許す。これも一応、「イジメは個々人じゃなくて、イジメを行なってもいいという教室内の空気感が悪いんだ。だから人は恨んでいない」というそれっぽい説明(言い訳)で逃げている。
このように今作は、説明(言い訳)文が非常に多い。さらに主人公の内面や過去の回想の描写も多いので、物語自体がなかなか前に進んで行かない。普通のエンタメ小説が山あり谷ありのジェットコースターなら、今作は平坦な道をのろのろと蛇行運転する自転車、という感じ。
特に凄いのが最終章。今までの伏線を、すべて登場人物たちの説明(言い訳)セリフで解説していく。「今までこの説明をしなかったのは○○だったから」「あの時ああ動いたのは○○と決めたから」と。いくらラノベでも、一ページ以上の長台詞で、自分のすべての行動を解説するっていうのはどうかと思う。
さらにそこで、ある人物の意外な過去も明らかになるのだが、その人物は特に主要人物ではないキャラで、正直、読者もほとんど興味が無い。そんなキャラの説明に何十ページも使い、無理やり深みを出そうとしている。
ドラゴンボールで言えば、悟空とフリーザが戦っているときに突然、「なぜ天津飯の目は三つあるのか!?」というエピソードが一時間挿入される感じ。そんなこと、今はどうでもいい。
ドラゴンボールにように「分かりやすい見せ場」が無い本作は、そういった無駄なエピソードや説明文でページを稼ぐしかなかったのかもしれない。
逆に言えば、そんな継ぎ接ぎだらけのストーリーに、えんため大賞で大賞に選ばれるくらいの「空気感」を持たせられる作者の文章力は、本物だと思う。