それは、秋も近づいたある日―。探偵作家・平井骸惚宅に舞い込んだ一通の手紙。

「大丈夫、すぐに小生が解決してみせるからね」那須の一等地にある、山深い洋館のホテル。

残暑厳しい帝都。探偵作家・平井骸惚宅を訪れた妙齢の美女。

姉さんより大切なモノなんて何一つなかった。ずっと一緒に。

“本当に”大魔王を打倒した勇者を見つけろ―王宮戦士のエレインは奇妙な命に首を傾げた。

“勇者候補”も残すところ、不死身と噂される“傭兵”と、かつて王宮に勤めていた“大魔導師”の二人。

私はかつて「僕」だった。犯すべきでない罪を犯した。

第3回富士見ヤングミステリー大賞、大賞受賞作！ 帝大生・河上太一は今をときめく推理作家・平井骸惚の本に出会い、弟子入りを志願する。