食い破られた喉、貪られた臓器、啜られた脳。女子高生の児島虹香はラブホテルで無残な死体となって発見された。

第一の殺人現場には、血痕がついたブドウ畑の絵葉書が遺されていた。第二の殺人は、毒入りワインによるものだった。

名門女子大学の助教授・日下部遼は、埼玉の山間部にある私立高校に招かれた。

江戸で相次ぐ無差別の人殺し。手口は様々で、骸の傍には必ず一輪の白椿が置かれていた。

将軍家の末娘“ゆめ姫”は、好奇心が強く、大奥を飛び出し、側用人池本方忠の屋敷で暮らしている。

出産直後に殺された若い女の骸が発見される。

文化人類学者の日下部遼は、勤務先の英陽女子大の卒業生、桜庭京子に会うために、田代ゆり子とともに福島に出向いた。

日本海でクルージング中の大学生・黒枝真也たちが奇妙な死に方をした。

このところ市井で暮らしている将軍家の末娘ゆめ姫が、大奥に戻って来た。父将軍の体調が思わしくないのだ。

青山骨董通りに静かに佇む「相田宝飾店」の跡とり娘・青子。

将軍家の末娘“ゆめ姫”は、このところ、一橋慶斉様への輿入れを周りから急かされていた。

人より鬼の方が多く棲む「大江戸」。

次々と発見される女性と幼女の死体。その頭からは、脳がえぐり出され、手足からは、肉がそぎ取られていた。

「ファンシーカラーダイヤを委託なさってみませんか?」相田宝飾店のネットショップで呼びかけたところ、若くて綺麗な女性が、レッドダイヤやブルーダイヤのリングなどを持ち込んだ。

人間の焼け焦げた骨と肉の塊が、文化人類学者で、英陽女子大助教授の日下部遼のマンションに投げ込まれた。

ゆめ姫は将軍家の末娘ながら、市井の町家に住まって、“夢治療処”を開いている。

桂助は医師国家試験開設に協力を求められ… 藤屋桂助は、妻の志保、房楊枝職人で桂助の助手である鋼次夫妻と幕末にアメリカに渡り、最新の歯科医療を学んで帰国した。

現将軍の末娘“ゆめ姫”は、美しさに加え、聡明で好奇心旺盛であり、生母譲りの常人にはない力を持っていた。

「姫様のお命、お守りにまいりました」黒装束の男が美しい声で、ゆめ姫にささやいた。

昼はお嬢さまの美人女子大生夜は

師走の晦日になっても、池本家の次男・信二郎は眠り続けていた。どうやら信二郎は悪霊と闘っているらしい。

アメリカでFBI研修を終えようとしていた警視庁専属心理分析官・加山知子に至急帰国の命令が届く。

心おどる雛祭が近づいていたが、ゆめ姫はかどわかされた末、殺されてしまった両替屋の一人息子のことが忘れられず、落ち込んだ日々を過ごしていた。

美貌のナチュラル・ライフ・アーティスト、草間佳奈子が自殺した。

都内の住宅地で、白昼、主婦を狙う連続殺人が起きた。犯人は主婦を絞殺するのみで、盗難や凌辱した痕跡は皆無。

「遺体の首がすげ換えられている」―六本木ヒルズと麻布のマンションで若い女性の遺体がそれぞれ発見されたが、なんと首が交換されていたのだ。

唇の上にひすい、金、銀が置かれた死体。10種類の宝石を飲みこみ、殺された母娘。