財政破綻し、鷲王院と呼ばれる巨大企業に支配された日本。

欠落した記憶を抱え、殺人現場の写真に執着を持つ青年と、心を閉ざして、理想的な優等生を演じつづける孤独な少女。

“言葉”で人を死に至らしめる力「幻獣」を宿す少女。―藤宮優々希。

第5回電撃ゲーム小説大賞「銀賞」、第1回日本SF新人賞受賞の三雲岳斗が、高校生の焦燥と狂気を描く、SF学園サスペンス第2弾。

完全な密室状態である高城学園の更衣室で女生徒の焼死体が発見された。

“ミチビクモノハカケタルツキノナマエ”監視役を解任された香澄は、なんの前触れもないまま、恭介たちの前から姿を消した。

第一次世界大戦後の日本国内に、極秘で設置されていた保安局六課。いわゆるスパイとして、国内の防諜活動を行っていた。

バグ少年とAI少女が、君の“心”を取り戻す――。

灼熱の溶岩に地表を覆われた世界―炎界。

深海四〇〇〇メートルに造られた海底実験施設“バブル”。

消えた肖像画、失踪した令嬢、運び出された巨大な彫像―。

擬憶素子、通称「ＭＥＭ（メム）」を額に張るだけで、他者の記憶を擬憶体験（リメメント）できるようになった近未来。

無重力の空間を漂っている死体は、まるで数十メートルの高度から落下したかのように損壊していた。

15世紀のイタリア北部、湖水地方。嵐の夜、湖畔にたつ城館で、主人が壁に磔の格好で死んでいるのが発見された。