幼い頃、母親に棄てられた過去をもつ深津九子。

男子高生の刺死体が、青山の路上で発見された。被害者は近隣の名門校に通う17歳、原田聡吾。

跳ねっ返りの野良猫のような美少女リンは、元ヤクザで芸能プロ社長の関永と出会い、大きな人生の転機を迎える。

母親を殺害し少年院送りになった九子は、2年足らずで仮退院を迎える。

殺すだけでなく、その人物の生きて来た痕跡までも消してしまう「消し屋」。

すべては、一人の男が失踪したことから始まった。―関東の裏社会を二分する十四会の会長・今切の足取りが外出先が途絶えた。

そしてまた今日もブレイクビーツ、見えない牢獄をたたき壊す渋谷ストリート、そこら中が国境線、二〇〇二年アメポンが生んだロストジェネレーションの咆哮。

石渡宗介、４５歳。妻・由美子と小学生の一人娘・佳奈と三人暮らし。

上司に嫌気がさし一流企業の総合職を捨てた貴奈子は、叔父が主宰する鳶集団「有限会社日本晴れ」を手伝い始めた。

神宮前情報社(探偵社)のアンナ、ヨーコ、ノア。道で生きている貧乏猫の三人のもとにウドブノが転がり込んだ。

金は人肌の温もりを恋しがる。　　　　　　標的は４０億円の現金。

大学に通いながらキャバクラで働くことになった駒子。ここには「カワイイ」以外の価値観は存在しない。

「教祖は殺さずに、教祖の一部分を消してもらいたい」 人間の生きてきた痕跡や事件までを消す「消し屋」の省吾は、政治家・轟の依頼により、本栖湖に本拠地のある新興宗教団体「真々教」を内部から探る。

株式公開を目指せ、その後で株を売れ。かつての地上げと同じ方程式がそこにある―。

ぬるい言葉はいらない。ギリギリの男たちの生き様に、ただ刮目せよ。

飲めばどんな願いも叶うというウドブノ。アンナ、ヨーコ、ノア、神宮前情報社の三人の元に伝説の飲み物が転がり込んできた。

石渡宗介、45歳。妻・由美子と小学生の一人娘・佳奈との三人暮らし。

躊躇なく被疑者を殴り、同僚に低利で金を貸し付けて飼いならし、暴力団や中国マフィアとも平気で手を結ぶ――。