(短編集)
たたり
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本レビューは物語の結末部分まで触れています。 惜しい作品だ。 夫婦が生活を始め、異変が起きる前後の描写は全て妻からの目線によって描かれている。ここまでの生活感はリアリティ溢れるものでぐいっと引き込まれる。屋敷の「わけあり感」も得体の知れない雰囲気を醸し出す事に成功している。何かあるのかもしれない。でも、それって単なる気のせいなのかもしれない。 事実、一人で夜(できれば一軒家の個室で)本作を読んでいると闇の中に何かがいるかもしれない、と考えてしまいそうになる。本作の妻はまさにその不安に囚われてしまったのだ。自分がイカれてしまったのか、それともイカれた世界に足を踏み入れたのか。その辺の描き方は巧みの域と言えよう。 惜しいのはここからだ。後半部から急に増える登場人物、そして彼らの急な退場はあまりに唐突だし、理由がはっきりとしていない。何よりも、屋敷が呪われた原因がはっきりしないのが痛い。ぼかして見せているので、後は読者の中で補完して、というのが作者の狙いなのだろうが、もう少しパズルのピースを与えてほしい、というのが正直なところだ。物語の本筋を雰囲気や怪奇現象に絞って怖がらせるのは良いが、隅に謎解きの要素があってもいい。 だが「日本版『シャイニング』」と評された本作、不気味な雰囲気はたっぷりだし、お化け屋敷ホラーと言えばどうしても『山荘奇譚』や『シャイニング』に評価を持っていかれたジャパニーズホラー内では海外ホラーに挑んだ異色の出来、と言えるのではないか。 | ||||
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ホラー小説です。ただ上手くまとまってるかと言われたら正直不明です。ではなんで星五つかと言うと。 この小説の冒頭の、若奥さん視点のパートが凄く好きなんです。 狭いマンションから広い一軒家に住める喜び、旦那様とのバカバカしい、でも可愛いらしいやりとり、美味しそうな食べ物、旦那様への不信、家計や掃除やご近所付き合いの心配、何よりちょっとずつ始まってくる怪異。 この冒頭が本当にすごく好き。 リアリティが感じられて、ものすごく奥様に感情移入して読めた。 物語が進むと視点が変わって来て、高校生男子が主役になってきちゃって、それはそれで楽しかったけど残念でした…。 | ||||
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友人の古い別荘に住むことになった夫婦。 そしてそこから始まる奇妙な出来事・・・ シャイニングに似ているが、語り口が非常にわかりにくい。 三人称になったり、妻の二人称になったり、 人物の描き方も表面的。 伏線が最後までつながりきっていなかった。 もっと怖いラストを期待していたが、しりつぼみ、もしくは空中分解してしまったようだ。 期待していた分残念だった。 | ||||
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文章が大変巧みで読むのが止められなくなるような面白さがあります。一人一人の登場人物が鮮やかに描き分けられていて読んでいて飽きない。古い屋敷に引っ越してきたことがきっかけで少しずつ狂い始める作家夫婦と、それを取り巻く人々の視点から物語は描かれます。謎の屋敷とそれにまつわる過去。ありきたりな題材ながら、とにかく読ませる。 ただこの結末はどうなのか。いくらなんでも、これはないのではないだろうか。どうにか無理矢理にでも自分を納得させる以外にどうしようもない。こういう「最後にぶち壊し」的な終わり方が、ある種の完成度をこの作品に与えていると取るべきか・・・ 余談ですがこの作者、好んで「Q」というアルファベット使っているようですが、何か不思議で良いです。 | ||||
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物語全体に漂う圧迫感・・・・途中、やや単調になるが、幸せな夫婦がじょじょに狂気に蝕まれていく様がうまく書かれている。(読んでいる途中で悪夢となって夢の中に出ました)途中から複数の登場人物の視点で書かれているのが巧み。読後は決してさわやかとか、開放感とは無縁。 | ||||
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