名探偵 円朝 明治の地獄とマイナイソース
- 落語 (12)
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まず、明治の東京が生き生きと描かれているリアリティに驚いた。作者の過不足のない流麗な文章と、尽きせぬ落語愛で、頭の中には映画のようなイメージが湧き、没入してどんどん読み進めた。 三遊亭円朝、弟子の二朝、主人公の正太郎、正太郎の勤務先のハルなどに加え、明治の元老井上馨まで登場する配役の妙も印象的。 3話ともきっちり読ませて、なるほど!と膝を打つ謎解きが秀逸だが、特に3話目の「即身仏」の重厚な仕掛けと鮮やかなラストの余韻も素晴らしい! 次作も楽しみにしています。 | ||||
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愛川晶の落語ミステリーが好きで、毎回発売と同時に購入し、飛びつくように読んでいるが、今回は正直なところ、不安だった。著者にとって初の時代ミステリーだし、怪談噺で有名な三遊亭円朝が探偵役というのは取ってつけたような設定だと思ったからだ。 しかし、それは単なる杞憂だった。あの立川談春師匠が絶賛するくらいだから、明治という時代がありありと活写されているし、全然知らなかったが、円朝は大の洋食好きで、しかも、あの牡丹灯籠を、後半で合理的に収束させてしまうほど理詰めの人。なるほど。これなら、20世紀の探偵に相応しいし、洋食屋の小僧で円朝の愛弟子の息子が助手で、美味しそうな洋食が次々に登場するのも楽しい。 肝心な推理については、1本目は登場人物紹介が中心で、軽めだが、2本目は幕末の横浜居留地での幕臣殺害事件を扱う堂々の本格推理。写真や洋食という文明開化の産物が鍵となる円朝の推理が、実に鮮やか。 だが、この作品の眼目は3本目。何を言ってもネタバレになりそうだが、私は読み終わっても完全に騙されていて、あとがきで真相を明かされ、愕然となるという滅多にない体験をした。よくもこんな面倒なことをやる気になったものだ。当然ながら、前例などないだろう。 一つ言えることは、これまで愛川晶の生涯ベストだと思っていた『芝浜謎噺』に設定が酷似していて、しかも、それを超えている。したがって、あの作品がお好きだった方にはオススメである。 | ||||
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