魔法少女育成計画 restart
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
魔法少女育成計画 restartの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
魔法少女育成計画 restartの総合評価:
9.50/10点 レビュー 24件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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魔法少女達が無慈悲なゲームに巻き込まれる「魔法少女育成計画」の続編となる本作。「続編」と言っても、キャラクターはある一人を除いて一新されており、その「ある一人」も今作で行われるゲームの参加者ではないため、前作を読んでいないという方もある程度は理解できる内容になっていると思います(ただし、その「ある一人」とは前作のゲームの「生き残り」なので、それを先に知りたくないという方は前作から読んだ方が良いかと)。
さて、そのゲームの内容についてですが、今作は「魔法少女達がRPG風の電脳空間に飛ばされ、その空間にいる「魔王」を倒すと莫大な賞金を得られる」というものになっています。前作のように「魔法少女が数人以下になったら終了」と宣言されているわけではないので、一見そこまで殺伐とした展開にならなそうなものですが、前編の中盤辺りで、ある魔法少女の死をきっかけに「他の参加者に殺されたかもしれない」という疑念が参加者達の間で渦巻き、不穏な空気が濃くなっていきます。そして、後編ではゲームの「真の目的」が明らかになり、それと同時に怒涛の展開が迎えられ、最終的には読者が納得できうる結末を迎えます。(最後の展開については勘の良い人ならばある程度予想がつくかもしれませんが、変にひねって「超展開」になってしまうよりは良いでしょう)
前作とは異なり前・後編と二巻分あるため、その内容の濃さは半端ではありません。ゲームの舞台となる電脳空間の設定もかなり細かく作り込まれていますし、それに加えて、魔法少女達が「犯人」は誰なのかと推理したり、読者をミスリードさせるような表現があったりとミステリーの要素も織り込まれており、物語としての複雑さも増しているのですが、その複雑さとは対照的に、参加者となる16人の魔法少女達の個性は前作同様に非常に「分かりやすく」設定されています。手にしたものを様々な料理に変えることができる「ペチカ」だったり、探偵のような出で立ちで建物と会話できる能力を持つ「ディティック・ベル」だったりと一言で説明できるほどの個性があり(まあ、実際に冒頭のカラーページで一言で説明されているのですが)、そういった「複雑さ」と「分かりやすさ」のバランスの良さがこの作品の魅力と言えるでしょう。もちろん、そういった個性、特に魔法少女としての固有の能力についてはただ設定されているだけではなく、時には思いもよらない方法で物語を動かすキーとなっているのも多く、作者の構成力の巧みさがうかがえます。
また、今回のゲームにおいては「メンテナンス」という名目で何回か現実世界に戻ることになるのですが、そこで何人かの魔法少女の変身前の様子が細かく描写されているのも面白いところ。智香(ペチカの変身前)については、同級生に対する恋心やゲームに対する恐怖感等、時期によって感情が移り変わっていく様子が興味深いですし、忍(ディティック・ベルの変身前)は実際に探偵として活動しているだけあって現実世界における他の参加者の状況を探ります。前作のレビューの繰り返しになりますが、こういった描写が物語の「厚み」を増幅させていると言えるでしょう。
「ポップなキャラクターとハードな世界観」「内容の濃さ」といった前作の特徴を引き継ぎながらも新しい要素を取り入れて上手くまとめ上げられた本作。設定が細か過ぎて「ここまでやらなくても」と少し思うところもあったのですが、読んだ後の満足感は非常に高いものとなっています。前作が気に入った方なら今作もそう思えるのではないでしょうか。