メロス・レヴェル
- メロス (6)
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これは、未来の話である。文則が帰宅したのは、七時ぎりぎりだった。「また遅れて!何回言えばー」怒鳴り声を耳にしながら、文則は靴を脱ぎ捨て和代の横を擦り抜けると、リビングへ走った。父親の尚久と妹の珠希は、イライラしながら、最後の一人の帰宅を待ち焦がれていた。珠希に促され、四人は、各家庭に敷設された本人判別確認機器ー通称ーIDM−の前に素早く並んだ。尚久が、身体を屈めて両手を台の上に拡げて載せ、両目を丸い突起に当てて言葉を発した。「ID確認願います。牧尚久」家族四人全員が終了した時、壁の電子時計の針は、七時まであと20数秒を残すのみだった。月一回の家族確認の時間というのは、ファミリー法に明示されているものである。ファミリー法は、クローン法、タイムとラベル法と並ぶ二十一世紀三大法案の一つであり、この中ではタイムトラベル法だけがまだ成立していない。 その日、日本国政府のものが二人家にやってきた。「メロス・ステージ」の出場者として選抜させて頂きました。「おめでとうございます」「ご応募下さったのは、ご長男の文則様です。」「・・・パパ・・・僕と参加してくれないかな・・・」「優勝者には、賞金として百億円さしあげます。一方で当然、敗者にはそれなりのペナルテーが科せれます。レベルWまでは身体を、最後のレベルXでは、文字通り生命を託して頂きます」「メロスとなる参加者は、自分のパートナーをセリヌンテウスとして差し出し、彼を救うために他者と争うのです。」「・・・僕のために、生命を懸けるのが、恐いの?」「文則・・・もしもだぞ、俺がその・・・負けて・・・そしたらお前・・・」「だったら、僕のために頑張ってよ。僕も、パパのために一生懸命頑張るからさ」 この小説の主人公である、尚久と文則はなんと途中で負けちゃうんです。ペナルテーで振るダイスの六面にはそれぞれ、視、聴、臭、味、両手、両足と入っています。セリヌンテウスであった尚久は、ダイスによって「味と両足」を失いました。特徴でもありますが、後半はこの親子は出てきません。全体的にアイデアは面白ですが、清書が不十分です。もっと面白くできたのに残念です。 | ||||
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あの有名な太宰治の「走れ、メロス」を題材にした、近未来サスペンス。舞台は未来の日本、人々の絆が希薄となり社会問題化していた。さまざまな対策を講じるもうまくいかず、ついに政府主導でメロス・レヴェルと呼ばれる絆の強さで人々が戦うサバイバルゲームが施行される。人を信じたり思いやったりするということがどういうことなのか、改めて考えさせられる。これを読んで、私たちが周りの人々をどれだけ信じているのか今一度考えてみてはどうだろうか。 | ||||
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サバイバルゲームの勝敗の面白さを追求したエンタメなのか、 人の絆の美しさ儚さを訴える文学なのか、 感動のパワーポイントが分散した感じ。 ミステリとしては勝ち残る者の 読者の推理は絶対外れる傑作とも言える。 サバイバルゲームものとして、 味方の裏切りや敵を助けるパターンがあって、 単純な友情努力勝利の物語ではないのは捻りがあっていいが、 福本伸行 に比べると切れ味が悪い。 ゲームのルールに数学的必勝法があるかもという考察もして欲しかった。 日本政府の陰謀が前面に出て来ないのは残念。 続編でやる雰囲気ではあるが…。 | ||||
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……皆さん、すごーく真面目にこの本を読まれたのだな。 私は読み始めてすぐに、2作目はコメディで来たか、と思った。究極の少子化対策及び家族の絆を強める(ここでまず笑いが出ないだろうか)ために、国の主催で「アメリカ横断ウルトラクイズ」(古いね、私も)が開催されてしまうのだ。「走れメロス」がとんでもなく美化されていて、それを軸にゲームが展開される。当然、国家が主導でやるのだがら、罰ゲームはとてもえげつない。よく「命にかえても守りたい相手」とかいう言い方をするが、さて皆さん、「視力と引き換えに」とか「両足の自由と引き換えに」、「味覚と引き換え」と言われたら、どうなさいますか?私は絶対に嫌だね。 コメディとしてではなく、真面目にちょっと面白かったのは、性欲の減退、それによる晩婚化、子どもを持たないという選択を「人類としての進化」と表現していることで、これはある意味、いいところを突いているような気がする。 後半の、最後の2組が人工島を周回しながら走る場面が少々長すぎて退屈したので、星1個減。 | ||||
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いわゆるサヴァイバル小説。 結構好きなジャンルなので色々読んできたが、これは酷い。 まず、文が稚拙。視点がころころ変わり、今誰の視点で書かれているのかがわかりにくい。 (何度戻って読み返したか…) キャラクターがたっていない。名前だけあっても印象がないので、「これ、誰だっけ」となる。 途中で主人公が変わる。何か仕掛けでもあるのかと期待したが、何もなし。 リアリティがない。(もっと大仕掛けでも成功している小説は多々ある。ジャンル的なものではなく、細かい設定やバックグラウンドのなさが致命的) 自分たちの振るサイコロの出目でペナルティが決められていくというアイディア自体は面白い。また、走れメロスを下敷きにするなどの設定も悪くはない。しかし、これだけで長編を支えられるかといえば、疑問が残るところ。文章能力のある作家さんが、短〜中篇くらいで書き上げていたら、傑作になったのではないだろうか。 素人さんの作品として読んだならば、まあ、面白いんじゃないの、で許せるレベルだが、プロとしてお金を取っている以上、これは酷いとしか言いようがない。これでゴーサインをだした出版社にも怒りを感じる。小品だがいい作品を読ませてくれる出版社なだけに残念でならない。 もしサヴァイバル小説が読みたくて探している方。他にもっと面白い作品がある。ライトノベルでもお金と時間を払うだけの価値があるサヴァイバル小説があった。こだわらずに探してみて欲しい。 | ||||
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