発行日：1998年01月31日

出版社：光文社

ページ数：241P

【あらすじ】

’79年10月28日未明、木曾御岳は有史以来の大爆発を起こした。その日山麓の村で二つの殺人事件が発生―新興宗教の教祖と巫女が相次いで殺された。が、事件は迷宮入りに…。十八年後、村は拡大する新興宗教と開発業者に蹂躙され続けていた。その村全域を老人福祉のために再開発しようと図る村長が突然、行方不明に!なぜか村の修道院で育てられた天涯孤独の青年・真郎に尾行がつく。身に覚えのない真郎は、自分自身の内なる激情―凶暴な衝動(リピドー)につき動かされて意外な行動を…。真郎の出生の秘密とは!?自然の中で育てられた青年が、悪辣な事件に巻き込まれながらも、自らの真実を探る―無垢な魂の彷徨を描く著者渾身の書下ろし長編ミステリー。