はだか大名



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    初公開日(参考)1964年05月
    分類

    長編小説

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    はだか大名 (コスミック時代文庫)

    2017年07月07日 はだか大名 (コスミック時代文庫)

    明石藩十万石の当主松平直之助は、小名木川の下屋敷に若隠居の身。時の将軍家斉の子息、斉信を押しつけられ家督を譲らざるをえなかったからだ。これも運命と受け入れていた直之助だが、愛妾菊乃の死をきっかけに出奔する。実は直之助はある固い決意を秘めていた。身分を捨て、はだか一貫の浪人浮世捨三郎として、お家の大事を救おうというのだ。一方、主君斉信が暗愚なのをいいことに藩政を思うままにしていた大内右源太は、直之助暗殺指令を出す。盗っ人稼業の油屋伝次、辰巳の売れっ子芸者小稲らの手を借りる直之助は、ついに敵の本丸斬り込みを敢行。果たして、正義の剣をふるうことができるのかー?国民的人気作家・山手樹一郎の評判作を刊行する傑作選、第五弾!(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (5pt)

    当初は世間知らずのヒーローですが、結構真面目に悪を成敗していきます。

    直之助は本来なら藩の後継ぎだったはずなのですが、将軍家から押し付けられた養子が若殿になってしまいました。この新藩主が暴君で、悪政も行うし、切り捨て御免などの暴行も繰り返し、遂には直之助の恋人が手ごめにあって自決してしまい、ショックを受けた直之助は家を飛び出します。そして浮世捨三郎と名乗り、その辺の実効性には疑問もありますが、外から藩を正そうとしていきます。たまたま、暴君を後押しする佞臣、佞臣が雇った悪人など、すべてが繋がっていくのですが、正義漢の直之助が悪人退治をするなかで、小稲や美代といった女性に惚れられたり、当初は悪党だった泥棒の伝次が頼もしい味方になったりもします。
    直之助は世間知らずでズレているので、前半はユーモラスなキャラですが、真面目に悪を正そうとする青年なので、山手樹一郎の一部の悠然キャラが陥ることのある「大ピンチだし犠牲者も何人か出てるのにマイペースにコミカルな言動を繰り返す異常者」という像にはなっていません。育ちの良さからくるユーモアと、真剣なヒーロー像を両立しています。恋人を失ったことによる静かな憤りがある点も、多少ズレたことを言っても真剣であることを裏付けています。そして、彼は剣も強いのでチャンバラもありますが、暴君の言いなりになって(または自身が暴君をコントロールして)悪事を行う連中を論破していく会話部分が痛快です。
    伝次も悪役として登場しますが改心したうえ、直之助に親友と言われたのが嬉しくて、相棒として活躍するのが微笑ましい。
    そうして直之助や伝次が真面目に戦っているのに、恋に酔っている美代や、焼きもちや嫉妬でヒステリーをおこす小稲などの邪魔なこと(笑)。しかも、一人で騒いでるだけでも邪魔なのに、何回とめても勝手に動いて捕まったり足手まといになって本当に邪魔をする。まあ最後は悲劇的な展開もあり、直之助を助けるのですが……。作者自身も滑稽な女たちとして描いているとは思うのですが、現代の目で見ると過剰すぎて、作者の意図とは違う感じでシュールな笑いになっています。
    山手作品は最後まできちんと解決せずに「こうして解決していくだろう」という風に終わることも少なくないですが、本作は問題が問題だけに、暴君や悪人たちにもきちんと結末がついて終わります。直之助の論破といい、結末といい、(悲劇もありますが)スッキリとする作品です。
    はだか大名 (1964年) (山手樹一郎選集)Amazon書評・レビュー:はだか大名 (1964年) (山手樹一郎選集)より
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