銀河の森、オーロラの合唱



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    初公開日(参考)2019年02月
    分類

    長編小説

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    銀河の森、オーロラの合唱 (文春文庫)

    2019年02月08日 銀河の森、オーロラの合唱 (文春文庫)

    地球へとやってきた愛にあふれる宇宙人モーンガータと、北海道陸別町でともに暮らす少年少女が出会うちょっとだけ不思議な日常の謎。(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (1pt)

    子供のトラウマを喰う宇宙人と、強制収容所(人間牧場)

    久々になーーんかスッキリしないというかなんか気持ち悪い物語を読んじゃった、という感じ。

    体裁は「ハートウォーミングファミリー系ファンタジー」なのだが、設定はかなり剣呑。その話は後回しにして、ストーリーラインの感想から。
    ヤマなし、オチなし、意味なし。
    最後のアカリちゃんの話がヤマ…?正直言って、かなり意味がわからなかった。
    アカリちゃんが、施設内では禁止されているラジオ(ラジオ禁止って時点で既に強制収容所…)でどうしても聴きたがっていたシンガーは、実の娘を文化包丁で串刺しにした母親の、ヒモだった男。
    アカリはどうやら、双方から虐待を受けていた、らしい。主人公の「聞かなくても分かった」というセリフ一丁で終わってしまうので(…ていうか肝心なことがさっぱりわかんねーよというのがこちらの感想)、母親に刺されたこと以外、説明はない。しかし、ストーリー上はこのヒモ野郎、どうやらガチの「実はいい人」扱い(にしか読めない)。

    守れなかったアカリちゃん、ごめん
    どこかで無事に生きてるよね

    という隠されたメッセージを切々と歌うヒモ男。歌に込められたメッセージを主人公に教えられ、号泣する虐待子アカリ。

    「子供を深夜に連れまわすことが悪いことだってわかってなかっただけでいい人だったの」「でもみんなはあの人のことは忘れなさいっていうの」というアカリのセリフと(いやそういう男って普通は変態と呼ぶんだわ)、いかにもいい人っぽく描かれている描写のズレはどう理解すればいいのか?
    …余談だがアカリ(むしろ施設内の子全員というべきか)には、PTSD以外にもストックホルム症候群とか離人症の症状とか、色々メンタルの問題がありそうである。アカリには年一の肉体的健診しか受けさせてないみたいだが、それ自体かなり問題あるのでは。

    美しく成長していく娘に嫉妬を覚え、刺し殺そうとする母親と、その娘を「可愛がる」母親の彼氏。

    はっきり言って、未成年に対する性的虐待があったのじゃないかと思わせるような記述もある…。なのに何故、ガチのいい人っぽく描くのか?単に作者の筆力がまずいだけかもしれないけど…。

    実際問題として、ほんの数年前?に、女の子に対して性的暴行を加えていたような男が、シンガーとして売れてます〜という状態になってるとも思えないので、作者の意図は「ホントはいい人でした」なのだろうが、とてもそうは読めず、キモい。

    で、設定。愛を食べて生きる、温厚で優しく聡明な宇宙人。その宇宙人に愛を喰わせるため、日本全国から、ひどいトラウマを持つ、親のない子達が集められ「外界から宇宙人を守るため」、宇宙人と共に世間から隔絶される。衣食住、教育(ただし学校には通えず、先生が来たり、通信教育)は至れり尽くせりだが、私物の持ち込みは厳しく制限され、娯楽も特定の祝日等以外は皆無(=勉強しかすることがない)。外の世界との連絡も制限され(スマホは取り上げられてイエデンしかない)、ネット環境は学習時以外切断、買い物は監視付き(監視じゃないと言ってるが、生活圏に持ち込めるものが厳しく制限されているから好きなものは買えないし、一人で街に買い物に出ることも許されない。これが監視でなくて、なんだと?)

    拉致監禁、人権侵害、強制収容所かよ、としか思えないがどうなのか。親のない子ばかりなのも、要は拉致してきても探す人がいなくて都合がいいからでしょ?
    (まあ厳密には自分の意思で来ている子もいるけれど、少なくとも次郎君は勝手に決められて送り込まれている。「勝ち組」となれるかもしれないという未来を人質にされて)。

    ヘンゼルとグレーテルばりに、異星人に喰わせるための人身御供だ、というセリフを主人公にわざと言わせて、強制収容所疑惑を回避しようという作戦だが、おそらくトータルの筆力がマズすぎて、「セリフのとおり」にしか感じられない。

    そんな疑惑を吹き飛ばすくらい、「愛を食べる宇宙人」が魅力的なら、物語が成功する可能性もあったかもしれないが、これがまた、「うーーーんまあ悪い人?じゃなさそうだけど……」程度の存在感しかなく。
    酷いトラウマのある子達がこの宇宙人をそんなに愛することになる理由が、そもそもわからない。だから主人公の次郎くんが“それほど”懐かないまま終わることに関しては、一番説得力があった(正直、終盤の次郎君の「ママと呼んでもいいかな」という内心のセリフは噴飯ものだったが。虐待されて児相に保護されて育った子が、たかが1年くらいでそこまで赤の宇宙人に心を許すって、かなりイージーでは。それを納得させられるようなストーリーではなかった)。

    魅力のないキャラクター、共感しにくいストーリーライン、言いたいことが正確に伝わらない筆力、ワクワクドキドキもなんもない平板な展開。通奏低音としてバックグラウンドに流れ続ける、根深すぎる大人や世界への不信感。
    …理想郷が一皮剥くと実は…という種明かしがいつされてもおかしくなさそうな、奇妙な不安定感。

    ハートウォーミングストーリーが描きたいなら失敗だし、そうでないならもうちょっとそのように物語を運ばないと。

    どっちにリードされればいいのか読み手として迷い続けたまま終わるので、色んな意味で気持ち悪いだけで全く面白くなかった…。というか、「いつ面白くなるんだろう?」と思いながら付き合ってたら、全然面白くならないまま終わっちゃったよ、という感じ。
    銀河の森、オーロラの合唱 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:銀河の森、オーロラの合唱 (文春文庫)より
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