言語を生みだす本能

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言語を生みだす本能の評価:

4.42/5点 レビュー 26件。 A ランク

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平均点4.42pt

Amazonレビュー一覧

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全23件 21〜23 2/2ページ
No.3
(5pt)

さすがショーマンシップの国と唸る折伏力

アメリカ人は,どうしてこういう教養書を書かすとこうも巧いのかと感心する。トリビアな雑学を駆使し,時にニヤニヤさせながら,実にセンス良く,「言語と認知」をめぐる問題を概観させてくれる手並みには感心するばかりである。
著者は書中で頻繁にチョムスキーを引用し,言語相対仮説をなで切りにすることからもお分かりの通り,「(程度の差はあれ)言語の語彙や構造が認知を規定する」とするサピア=ウォーフ説には批判的である。人間は教わらずとも言語を駆使する能力があり,語彙や言語カテゴリーの違いは,二次的な要因に過ぎないとの主張を,手を変え品を換えて提示し,読者を知らず知らず「生得説」へと誘う手管は,さすが議論慣れしたアメリカ人。逆にいえば,何の予備知識もなく読めそうでいて,実は意外と読み手の基礎知識も問われる本だ(それなしには簡単に折伏される:笑)。
個人的には,ごく短いスパンで,状況に即応して臨機応変に変化する言葉(個人の操作能力に依存)と,もっと長い時間の中で,個人の価値観やものの把え方の枠組みに影響する,状況や体制としての言語体系(社会や文化に依存)とを,どの程度意識的に区別しているのかという点に,やはり引っかかりが残る。同じ課題は表象と認知の関係を扱う他分野でも問題となるが,やはり2者の区別が充分でないため,生得説と構成説は物別れに終わる。アメリカでは研究費獲得のためもあってか,論者のほうも半ば確信犯的に「演技」している部分があるが,その繰り返しはやはり不毛だ。むしろ「生得的」なのはどの次元で,多様性を帯びるのはどの次元かを分け,個別にその特質を論じるほうが建設的な気がするがどうだろう。面白かった方は参考までに,慶応の今井むつみ女史(2000:心理学研究71)のご一読を薦める。
言語を生みだす本能〈上〉 (NHKブックス) Amazon書評・レビュー: 言語を生みだす本能〈上〉 (NHKブックス)より
4140017406
No.2
(5pt)

本能は言語を洗練の方向に収斂させる。

だから、本能のないコンピューターは、人の言葉を上手く解さないのではないか、と思った。(コンピューター恐るるに足りず。)
本書は非常に複雑な内容を含むし、事例として、文法的には正しくてナンセンスな文章が頻回に登場したりするので、英語から日本語へ翻訳をするのが非常に大変だっただろうなあ、と感じる。日本語に訳してくれているので助かる反面、原書では、どう書いてあったんだろう?と確かめてみたくなる箇所もある。
本書を読むと、色々な楽しみ方ができ、発見もあると思う。一見、明らかに、日本人にとっては、不合理と思える英語の発音や綴りに関して、アメリカ人もそう感じているということがわかる。英語の綴りに関しては、音素を表しているとすれば、メチャメチャかもしれないが、形態素を表している、(漢字と同じで意味的な塊でもある)、とすると合理的な規則性に納得できよう。
これを一冊読むと、言語に関して博学になった気分になれます。
言語を生みだす本能〈上〉 (NHKブックス) Amazon書評・レビュー: 言語を生みだす本能〈上〉 (NHKブックス)より
4140017406
No.1
(5pt)

言語はどこから来たのか

人はなぜ言葉を話せるのか?言語能力は進化の過程で獲得された本能で、思考能力や知能とは別物だという。 素人としてはまず驚くが、脳のしくみ、母語獲得プロセス、言語の変遷、文法などあらゆる角度から解説されていて、実例が豊富で分かりやすい。 しかも著者の語り口はユーモアたっぷりで、人間と言語のたどってきた長い道のりを目の前に見せてもらった気がする。
言語を生みだす本能〈上〉 (NHKブックス) Amazon書評・レビュー: 言語を生みだす本能〈上〉 (NHKブックス)より
4140017406