江戸・深川の料理屋「ふね屋」では、店の船出を飾る宴も終ろうとしていた。

「ふね屋」には五人の亡者が迷っていた。

昭和3年、町はずれに住んでいた60歳過ぎの女性・片岡直が殺された。

「先輩、ぼくの推理を聞いてもらえますか?」―幽霊が現れる下宿、地縛霊の仕業と噂される自動車事故、学校のプールに出没する河童…。

小・中・高校の一貫教育学校・木ノ花学園の音楽室に、死んだはずの女性が現れたとの噂が流れる。

「私と一緒に来たら、空を飛べるようにしてやるぞ」ペテン師なのか?超人なのか?そう語る「師匠」に出会ったとき少年はまだ9歳だった。

悲劇はとどまることを知らない。かけがえのない仲間を失いながらも、旅は続く―“暗黒の塔”への旅は。

風呂上りの火照った肌に鮮やかな刺青を躍らせた猛々しい男たちが、下穿き一つで集い、日々酒盛りに明け暮れる三村の家。

「ああっ、この本ページが足りないわ!」ある日遠子が図書館から借りてきた本は、切り裂かれ、ページが欠けていた―。

「山の民」に置き去られた赤ん坊。