破壊指令No.1
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 | 1983年01月01日 破壊指令No.1 (1983年) (集英社文庫) ※あらすじは登録されていません |
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| 大藪春彦作品のレビューに、まれに、本質を読み取れないままに表層だけをなぞり、屠殺場に出荷されるトラックの荷台に載せられた羊のものが混入していて苦笑する。 そもそも、このような羊は大藪春彦作品に手を出さずに、実生活そのものの政府広報をありがたく読んでおくのがお似合いだ。 大藪春彦作品とは、実生活ではなし得ない、微に入り細を穿つ銃と車の描写からそれらの所有と巧みな使いこなし、政府さえも手段として用いる自己実現への飢えを満たしてくれるものだ。 | ||||
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| ハードボイルド小説としては、プロット、舞台設定、人間描写など、総合点は高いとはいえないが、本書に登場する女達と主人公の野獣性はエンターテインメントとして十分楽しめる。 主人公は政府内閣情報室の秘密エージェントでありながら、忠誠も大義も持たない、アナーキストであり、気に入った女は力ずくで強姦し金は奪う。女どもも同様に金に目のくらんだ連中ばかりが登場する。 目的達成には謀略、暴力、SEX、殺人、なんでもありな展開が繰り広げられる。 これもその作品の書かれた時代故だろうか。 | ||||
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