奥琵琶湖羽衣殺人事件
- 琵琶湖 (35)
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地元の図書館の返済本のラックで偶然に遭遇。 ご当地ものというのかトラベル・ミステリーというのか、この種の作品(代表的なのは西村京太郎)、は、昔はかなり読んだ。一度読み始めると、一種の中毒に陥ってしまって止まらなくなる。ただ読みながらその筋はどんどん忘れてしまうのだ。というわけで、もう長い間、この種の本にはご無沙汰。 本書は2000年出版とだいぶ昔の作品だが、タイトル(奥琵琶湖)があまりにも魅力的で、つい借りてしまった。オープニングは、余呉湖なのだ。そして話の半分は長浜が舞台となるのだ。余呉湖や奥琵琶を舞台とした作品は、水上勉の「湖の琴」や「湖北の女」がすぐに思い浮かぶ。はたしてどの程度まで舞台を生かした作品なのだろうか? たしかにオープニングは余呉湖のシーン。そしてすぐ、長浜、それも「黒壁スクエア」のガラス館の詳細な描写が続く。後半では豊公園も登場してくる。もっとも長浜ロイヤルホテルは実名では登場しないし、彦根の高校もどこかを暗示する描写はあまりない。dying messageでの羽衣の使用は陳腐。とうわけで素晴らしい奥琵琶の舞台が作品と有機的に結合したとは言い難い。また「彦根から東京への新幹線」という凡ミスと思える表現も出てくる。 肝心の謎解きだが、そもそも話の設定と発端にかなり無理がある。いまどき旅先での一目ぼれや名前も告げることなく8か月後の再会の約束など起こりうるのであろうか。またそこから先もかなり非現実的な設定が目につく。最初は密室殺人かと思わせるストーリー展開なのだが、途中からはいわゆる心理劇の様相が濃くなる。ここが本作品の謎の肝。最後は見事な謎解きとなるのだが、話の展開はかなり偶然(容疑者の自供)に左右されるところがあり、残念。 そもそも本作品では「殺人」は起きているといえるのだろうか? | ||||
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