(短編集)
緑地帯
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●「緑地帯」 他の時代の風景が出現していたり、邪悪な小人に取り憑かれたりする特定の不思議な空閒が存在している・・・何とも不条理な怪異小説。 ●「ω」 降霊会に出現した紙に書かれたωには何か秘密が有るのか・・・と云う不条理氣味の短篇。 ●「池の子たち」 幽靈譚だが、それが幽靈であると云う事を判らせて行く手法がこの作者ならでは。 ●「神童」 犯罪小説。何か怪異が出て來そうな雰囲氣も有ったが、超自然的要素は皆無。 ●「生命の樹」 オカルト要素は有るものの超自然的要素はなくて、ミステリ的要素が若干有る短篇。後味が良い。 ●「絵から抜ける男」 この作者らしく肝心な場面は書かず、ポルターガイストや通り魔事件もすべて伝聞。 それにしてもIslayと書いてイーラと読むと云うのは何処の言葉なのだろう。 ●「変身」 妖精は普通の女のフリをして惡さを仕掛ける・・・と云う怪異譚。 | ||||
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マッケン最晩年の作品を集める。『緑地帯』は、神経を病んだ文士ヒリヤーが、療養の為に海岸町へ行くのだが、本人には見えないのに周囲の人々の目には何故か奇怪な或るものの姿が映り、そこでごたごたがあった後に追い出される様にして家に帰ってからも、彼の周囲で犯人不明の破壊事件が相次いで起こると云うもの。主人公の内面で夢と現実とが交錯してゆく様と、現実的な暴力とのコントラストが面白い。が、元々マッケンの作品に登場する探偵役にはかなりのんびりした姿勢の者が多かったのだが、今回は何分主人公に全く自覚がないのでサスペンス性に乏しいと云うか、寧ろ反サスペンス的である。『池の子たち』は「ω」「池の子たち」「神童」「生命の樹」「絵から抜ける男」「変身」の6つの掌編から成る。自動書記や暴行事件の謎等が出て来るが、これは仲々一言では纏め難い。下手に要約して恥をかくよりも、実際に読んでみることを勧める方が無難だろう。全体的に謎の明確な提示が希薄なものが多く、訳者が構成の混乱を「耄碌して失敗した」と評しているものもある。 訳文自体にも若干不統一が見られないこともないが、雰囲気は相変わらずよく出ている。巻末には訳者による解説も収録。尚このレビューのタイトルは各巻ボックスの背表紙から。 | ||||
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