アゴールニンズ



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初公開日(参考)2005年06月
分類

長編小説

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アゴールニンズ

2005年06月09日 アゴールニンズ

古き良きヴィクトリア朝を思わせるドラゴンたちの国ティアマト国。厳粛であるべきボン・アゴールニン啖爵の臨終の席は、いま騒然としていた。娘婿のデヴラク士爵が、横暴にも取り決め以上にその遺骸を食べてしまったのだ!遺骸を食らうことで、子竜たちは父の力と身体の大きさを受け継ぐ。力と大きさは社会的身分に直結するため、遺族の間で大騒ぎになった。この一件がきっかけで、やがてアゴールニン家の面々は、とんでもない騒動に巻きこまれることに…。登場するのはすべてドラゴン!亡き父の遺産相続とその娘たちの恋の行方をめぐるユーモラスな狂詩曲。2004年度世界幻想文学大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)




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No.5:
(5pt)

単行本の表紙の絵はレオナルドダヴィンチ「モナリザ」の女性ドラゴン版だそうです!

ドラゴン達の家系争いのお話でした、テレビドラマの「ダウントンアビー」を連想させるかつての英国階級社会の様子を感じました。
アゴールニンズAmazon書評・レビュー:アゴールニンズより
4152086424
No.4:
(4pt)

ヴィクトリア朝風ドラゴン社会のお家騒動+ロマンス

ボン・アゴールニン啖爵は一代で立身出世を遂げた体長70フィートに達する偉丈夫だが、ドラゴンの社会で最もものを言うその体格には誰にも語ったことのない秘密があった。
齢500歳に達した老ボンが死の床に就いたとき、一人その秘密を背負う重みに耐えかねて牧師となっている長男のベンに告解の秘蹟を求める。
ベンの所属する新教の教会では、告解を受けて免罪を施す行為は異端とまではされていないものの非難されるには充分であり、行えば社会的地位を失う恐れもあったが、老父の末期の頼みとあってそれを聞き届けた。
さて、ドラゴンが死ぬと、その財産と共に肉体も親族に分与される慣わしなのだが、ボンの意志は既に一定の地位や財を気付いている長男ボンやデヴラク士爵家に嫁いでいる長女ベレンドには身を引いて貰い、これから社会的地位を築こうとしている次男や嫁入り前の二人の娘へ多くを遺すところにあった。
特に、ドラゴンの肉体には日々の糧では得られない成長を促す魔法的な効果があるのだが、あろうことか娘婿デブラク士爵が自分の権利を主張して義父の体の大半を喰らってしまう。
圧倒的に大きな体躯を誇るデブラクに対決を挑むことも出来ないボンの遺児達は、歯噛みしながらも指を加えて父の亡骸が喰われるのを眺めることしか出来ないのだった。
亡父の領地を受け継ぐほどの体格を持たない子供達が止む無く別れ別れとなって暮らし始める中、次男のエイヴァンはデブラクによって歪められたボンの遺志を正すため、法廷闘争に持ち込むのだが・・・

ヴィクトリア朝時代のイギリスをモデルにしているらしく、お家騒動+ロマンスという筋立てだが、登場するのはドラゴンばかりという異色作。
しかし、擬人化しているというのではなく「人間」はそれそのものとして存在しており、ドラゴンとは種族間戦争の末に勝利を果たしているらしいが、本筋には殆ど絡んでこない。
貴族達が領地運営をしながらも首都を定期的に訪れては社交活動に励む様子だけを読んでいると、相手が人間ではなくドラゴンなのだということを失念してしまいがちになるが、食事のシーンにおける「1人あたり牛2頭」のような晩餐メニューなどで思い出させてくれる。
他にも、黄金を敷き詰めた寝床で心地よさのあまり寝過ごしてしまったりする固定概念的なドラゴンらしい場面や、女性ドラゴンが男性ドラゴンからのプロポーズに対して鱗を金色からローズ・ピンクに変色させたりするというようなオリジナリティ溢れる場面があって、それぞれに愉しい。
貴族がいるからには搾取対象もいるわけだが、本当のエリザベス朝時代と最も異なるのは、搾取が財産のみならず肉体にも及ぶ点。
冒頭のボンの葬儀のシーンからも明らかにされるとおり、ドラゴンは他のドラゴンの肉を喰らうことによってのみその体格を大きくさせ得る。
領地に住む農民の子の中に成長の見込みの少ない貧弱な者があれば、これを喰らう権利は領主にあり、貧富の差のみならず体格的にも貴族と農民の間は開いて、結果として貴族の支配権を強めることが出来るというわけだ。
文字通り「体が資本」のドラゴン社会だからこそ、デヴラク士爵の狼藉が法廷闘争に持ち込まれるのだが、そこに他人には明かし難いボンの告解の内容や子供達それぞれのロマンスが絡んで、ストーリーが膨らみを増している。
アゴールニンズAmazon書評・レビュー:アゴールニンズより
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No.3:
(5pt)

すべてのドラゴン好きに

世界幻想文学大賞を受賞した本作はすべてのドラゴン好きに贈りたい一冊。
ヴィクトリア朝小説が大好きだという著者が書いた、
ヴィクトリア朝ふうドラゴン世界のお家騒動と恋のお話です。
登場するのはすべてドラゴン、人物紹介も竜物紹介という徹底ぶり。
ヴィクトリア朝小説らしく、貴族階級のドラゴンも多数登場するが、
それが啖爵(だんしゃく)、珀爵(はくしゃく)、蛟爵(こうしゃく)といかにもな感じ。
単なる恋物語に終わらず、ドラゴン世界の底辺にある奴隷制や宗教絡みの問題もあり、
けっこうブラックな一面もあり、読み応えのある作品でした。
アゴールニンズAmazon書評・レビュー:アゴールニンズより
4152086424
No.2:
(5pt)

かわいい「異世界です」

ドラゴンしか登場しない、なんとも面白い世界。
読みながら思い浮かべるあらゆる状況に
「・・・あ、ドラゴン・・なんだっけ。。」と
度々クスっと笑ってしまいます。
かわいいといっても、そこはドラゴン。
強さと宝物こそがすべての価値基準の上位にあって
そのためには「同属を食する」んですよね。。
高度な文明形成をした、階級社会に生きる
親を亡くした、お年頃の乙女ドラゴンが主人公。
ドラゴンっていう幻想生物がお好きな方には
たまらないファンタジーです。
アゴールニンズAmazon書評・レビュー:アゴールニンズより
4152086424
No.1:
(4pt)

ドラゴンワールド版の【高慢と偏見】

もし、あのダーシー氏とエリザベスがドラゴンだったら!?世界幻想文学大賞を受賞した【アゴールニンズ】はドラゴンワールド版の【高慢と偏見】である。
古きよき英国を彷彿とさせるドラゴンの住む国(首都イムリス)。貴族制は残っているが、王制は廃止されているらしい。また、過去には人間の侵略による大戦争を経験したらしいが、現在は人間との紛争は国境での小さないざこざ程度となっている。【アゴールニンズ】はそのようなドラゴンワールドで、世襲の地位、財産、持参金をめぐり、ビクトリア風な淑女と紳士達が繰り広げる結婚狂想曲である。
のだが、そこはドラゴン。
身体の大きさ(戦闘能力)が地位や財産に直結するのである。戦闘力アップの唯一の手段はドラゴンの肉を食すること。ということで、弱いもの(子供、老人、病人)が「種の進化」の美名のもとに貴族(身体の大きなドラゴン)に共食いされる名実ともに弱肉強食の世界なのだ。
後ろ盾の父をなくし、持参金も乏しいアゴールニン家のセレンドラとヘイナーは、立場はやや異なるものの、【高慢と偏見】のエリザベスとジェーンを彷彿とさせる。ドラゴン界のエリザベスとジェーンは理想の結婚相手を見つけることができるだろうか!?
独創的な世界がしっかりと構築され、しかも登場人物がいきいきと活躍している。続編が待ち遠しい。
アゴールニンズAmazon書評・レビュー:アゴールニンズより
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