呪者の殺意
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舞台は青森、弘前。ねぷた絵を作成している銀舟寺。時代はよくわからない。 明治時代でも大正時代でも良いような、でも多分本作が書かれた頃、1970年代なんだろうな。 寺の娘、早子は、暗い家の中で、祖母も母もみたという幻「おしらさま」をみる。それは父の死体だった。 早子の父唵明は、寺の住職であり、家長であり、ねぷた絵の第一人者。見栄えのする外見もあり、外面は良いが、一方で、長年に亘り、家族への暴力、暴言、癇癪ととにかく絵に描いたような暴君で、家族全員が「悪太郎」などと陰で呼んでいた。 閉鎖的で濃密な関係性、悪意に満ちた重苦しい空気の中で、父に反抗心を持つ早子はねぷた絵に情熱をぶつけていくのだが・・・ 殺人事件が起きて、その犯人をさがす、とか、密室の謎を解く、というようなミステリーではない。 強いてジャンル分けするとすれば、心理サスペンスなのだろうか。 登場人物たちと話そのものがこの家からほとんど出ないという閉塞的なストーリー展開と弘前弁がとにかく重苦しく、そしてその濃密は話が重厚な文体で綴られていくにつれて、徐々に息苦しさすら覚えた。 この作品は青森(またはねぷた関係者)の人が読むのと、無関係の人が読むのでは、まったく違う意味合いを持つのかもしれない。 残念ながら、そして申し訳ないことに、私にはねぷたの知識が全くない。弘前と南部の関係性もよくわからない。 だから、本作品のどこまでが事実で、どこからが創作なのかがわからなくて、そこがとてももどかしかった。 因習そして家族というものからの解放は、言うほど簡単ではないことが良くわかるが、それでも、登場人物たちが考えていたほどには難しくないような気もする。 いろいろと考えさせられました。 | ||||
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