瀬戸内海殺人事件
- 瀬戸内海 (46)
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『瀬戸内海殺人事件』といういかにもベタなトラベルミステリー風のタイトル。 しかも終盤、あと2章を残したところで、「読者への挑戦」が挿入される。 しかし、そこにいたるまでの展開は、奇矯な登場人物たちによるドタバタ・ユーモアミステリに近く、とてもじゃないが、伏線をフェアに張った本格推理小説とは思えない。 とりわけ、山に慣れた山林作業員でも下山するのに何時間もかかる山奥にいた鉱山学者を殺人犯人だと決め付けた主人公たちが、アリバイを破るべく、岩壁を懸垂下降すれば時間を短縮できるちがいないと、実際にやって確かめようとする場面などは、爆笑ものだ。 にもかかわらず「読者への挑戦」とは・・・と思っていると、いかにも、この作家らしい大胆な結末が待ち受けている。 1970年代前半の時点で、綾辻行人以降の「新本格」を先取りするような、思い切った荒業を繰り出していたとは。 (しかも、伏線はちゃんと張られているのだから、驚かされる) なお、この集英社文庫版の解説は瀬戸川猛資が書いていて、草野唯雄作品全般について、かなり好意的な評価をしている。 『本格ミステリ・フラッシュバック (Key library)』における草野唯雄の扱いは、この瀬戸川猛資の評価を踏まえたものといってよいだろう。 それにしても、草野唯雄は、評論家の側からだけでなく、読者の側からも、再評価されるべき作家だと思う。 | ||||
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