(短編集)
岩手怪談
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| 岩手の怪談を、岩手在住作家の平谷美樹氏が書かれたとなれば読まないわけにはいかないと思いました。 平谷氏はこれまでも、歴史ものや伝説、怖い話などで東北テーマのものを多く発表しておられます。 とても怖い話を読んで「ああ怖かった、おもしろかった!」と感じたい人には今ひとつかもしれません。そういう話ももちろん含まれますが、全体を通して流れるのは東北の人々の心の底にある悲哀のようなものです。 昔は飢饉や災害で、そしてつい最近も地震と津波で、誰もが家族や知り合いを亡くしている、誰にもどうにもできなかった哀しみを抱えて生きている、そのような状況の中、ふと現れる霊や不思議な出来事。それを淡々と当たり前のように自然に受け入れる人々。そんなエピソードが多く収録されています。 この本を読んで一番に思いだしたのは著者の「義経になった男」でした。読み終えた時、東北というのはどこか哀しい土地なんだなと思いました。 鎌倉の源頼朝に攻められ淡々と滅びてゆく奥州藤原氏。ただ運命を受け入れる東北人の諦念のようなもの、その物静かな精神性が描かれていました。 プライドが高い京都やにぎやかな大阪、中央の東京の人にはなかなか芯から理解することはむずかしいかもしれません。 ヨーロッパの辺境だった北欧にも、似たような感覚を持ったことがあります。たとえ後によそへ引っ越したとしても、そこで生まれ身につけた何かを変えたり、そこから逃れることはできないのだろうなと思います。 怖いというよりは心がしみじみとするような怪談です。いろんなことを考えさせられました。 | ||||
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| どのおはなしも普通に怖い。どれもショートショート、」ほとんどなのが残念。 | ||||
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