おやつ泥棒 モンタルバーノ警部
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
おやつ泥棒 モンタルバーノ警部の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Da leggere | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Per gli appassionati di Camilleri, una chicca. Regalo gradito, imballo che ha protetto bene. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この刑事シリーズを知っている日本人はどれぐらいいるのだろうか? わずか、2冊しか翻訳されていず、しかも、初版は20年以上前だ。売れなかったんだろうなぁ。 確信はないけれど、これほどの傑作がきちんと紹介されていないのは、日本だけではないだろうか、と思いたくなる。 著者アンドレア・カミッレーリは1926年生まれで、作家デビューは52歳。当初は歴史小説を書いていたが、それほど有名ではなかったらしい。 それが68歳で発表したモンタルバーノ警部シリーズが超ヒット、イタリアを中心にヨーロッパ中でベストセラーとなった。その人気度は、日本人作家の東野圭吾を遙かに上回るすごさらしい。 さて、本作はシリーズ第2作で、「おやつ泥棒」というタイトルから、多少軽めのミステリーと思われたのかも知れない。 しかし、この「おやつ」というのは、日本人が思う「おやつ」とちょっと違う。昼と夜の間食であり、昼食ぐらいのボリュームもある「お弁当」に近い。 一応、原題通りだが、思い切って、まったく違った翻訳タイトルにしてもよかったかな、と思う。 で、これがタイトルに使われているぐらいだから、このフランソワというまともな食事も食べられない生活を送っている子どもが、他人の「おやつ」を盗んだことが、本書の重大なキーポイントになっている。 モンタルバーノシリーズは、クラシックスタイルの本格派刑事ドラマで、クリスティに代表されるような、ラストで容疑者たちを集めて、警部が犯人を指摘するというスタイルではない。 コツコツと地道な捜査を続け、犯人にたどりつくという展開なのだが、その伏線の張り方が、実に見事であり、読んだのに、忘れてしまっているような些細な事柄や品物、状況が、後で、重要な意味を持ってくる。 文章はうまいし、読書を実にうまくミスリードさせるし、退屈になりそうになると、適度に、シャレたユーモアが散りばめられていて、思わず、ニヤリとさせる趣向が凝らされている。 舞台はイタリアの南端のシチリア島の架空の港街、いや漁村に毛が生えたような、漁業で多くの人々が生業を立てているヴィガータという街。作者のカミッレーリの生まれ故郷がモデルになっている。 イタリアと言えば、ローマ、ナポリ、フィレンツェが有名だし、映画はほぼ、この辺りが舞台になる。 が、本作のヴィガータはローマから飛行機で、延々と旅する場所にある。 そのため、モンタルバーノが責任者を務めるヴィガータ署は、ちっちゃな分署である。署員もわずかだが、モンタルバーノを筆頭に、全員、ユニークな個性ぞろいだ。 また、カミッレーリが食通ということもあり、食事のシーンがよく登場する。 日本生まれのナポリタンなど全く登場しない。漁業の街だから、ほぼ全てが魚を使ったパスタばかり。モンタルバーノはその日の新鮮な魚の種類を聞き、その上で、注文する。 これを、実にうまそうに食べるのだ。読んでいて、思わず食べてみたくなる。 例えば、本文の一説を紹介すると、 「誘惑に屈しないように決意を固め、あのレストランの前を時速120キロで飛ばして行った。ところが、半キロも行かないうちに、決心は突然萎えて、ブレーキをかけた。(中略)モンタルバーノはUターン禁止を無視して(中略)、レストランに車をつけ、調理場に直行すると、挨拶もしないでコックに尋ねた。 お宅ではですな、赤のメバルはどう料理なさってますか」 と、いう具合なのだ。 さて、物語はシチリアの対岸のアフリカのチュニジア人の若者が、仕事を探して、初めて漁船に乗る。が、領海侵犯したという理由から、巡視艇から発砲され、この若者が運悪く死亡する。 でも、モンタルバーノは平凡な事件だと、副警部のミミ(街の半数以上の人妻と寝ていると噂されるプレイボーイの刑事)に任せ、自分はエレベーターの中で殺されていた60代のラベコーラ事件に興味を持つ。詳細は省くが、その状態がちょっとおかしい。 誰もがおかしいと思うことのほどではない状態なのだが、モンタルバーノには、何かが引っかかった。こうして、殺人事件の捜査が始まるのだが、ここにタイトルの「おやつ泥棒」が関係してくる。 この泥棒がヒントになり、チュニジア人の死亡とエレベーター殺人がつながり、国際的(ちょっと大げさ)な大事件へと発展してゆくのだ。 とにかく、文章が緻密で、伏線が見事すぎるし、軽い気持ちで読むと、内容がわからなくなるほど、凝っている。 これほどハイレベルの刑事小説は滅多にあるもんじゃない。 しかも、シチリア島が舞台だから、食べ物から人々の生活、分署のメンバーの個性(全員紹介したいけど、長くなるので、省略)など、魅力一杯で、満腹になってしまう。 こんな傑作がたった2作しか翻訳されいないとは、許せない! さらに、このシリーズ、ルカ・ジングレッティ主演でTVシリーズ化されいる。1999年から、毎年4~5話程度が約100分のTVドラマになっている。 私は、これをケーブル&CS放送のAXNミステリで、全37話すべてを見ている。1話見て、ハマり、全部見てしまった。 このTVシリーズも大変素晴らしい出来映えで、AXNミステリで繰り返し放送されいる「モース警部」「バーナビー警部」シリーズに匹敵、いや個人的には、それ以上の出来映えと思っている。 そこで、この文庫本の表紙絵に苦情を言いたい。ヴィガータは地中海に面した街で、ほぼ1年中温暖だ。しかも、モンタルバーノの自宅は白い浜辺にあり、寝室のガラス戸をあければ、目の前に真っ青な海が広がり、空もまったく雲ひとつない青空が広がっている。 警部の毎日は、ベッドから起きると、パンツ一枚で、彼方まで泳ぐところから始まり、この泳ぐ姿が、毎回のオープニングになっている。 年齢は38歳。頭は丸坊主、無精髭を生やし、Tシャツ(たまに薄手の上着を着ることもある)にパンツで、帽子などかぶらず、メガネもかけていない。もちろん、コート姿などまったく登場しない。 こんなデタラメな主人公姿の表紙絵なんて初めて見た(まあ、そう怒るなよ。出版された頃には、まだ、日本で放送されていなかったんだから)。 本書もTV化され、読むより先に見ていたので、かなり原作に忠実に映像化されているのが、よくわかった。 結局、作者が2019年に死去し、シリーズ最終作は死後に出版されたという。 お願いだから、全シリーズ翻訳してくれよ。頼む! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Dopo aver visto 2 volte il film ho letto due volte il libro. Se questo non vi basta, provate per credere. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
“Arriva un momento - pinsò - nel quale t’adduni, t’accorgi che la tua vita è cangiata. Ma quando è successo? ti domandi. E non trovi risposta, fatti impercettibili si sono accumulati fino a determinare la svolta. O macari fatti ben visibili, di cui però non hai calcolato la portata, le conseguenze. Spii e rispii, ma la risposta a quel «quando» non la sai trovare. Come se avesse importanza, poi! Lui, Montalbano, no, a quella domanda avrebbe saputo rispondere con precisione. Fu esattamente il dodici di maggio che la mia vita cangiò, avrebbe detto”. Romanzo breve ma intenso e, a tratti, commovente. Forse non esagero se dico che, sin qui (visto che sto leggendo tutti i libri del maestro Camilleri in ordine cronologico) è il più bello… non solo tra quelli dedicati al commissario Montalbano. Un libro che scava nell’animo umano, e con interessanti ripercussioni sulla vita futura dello stesso commissario. “Il ladro di merendine” ti fa, letteralmente, innamorare sia del “personaggio” Montalbano (umanissimo ma incredibilmente intelligente), che delle figure di Fazio ed Augello. Ma, soprattutto, un racconto che ti fa “riflettere“ su alcuni risvolti sociali (sempre attuali e, con molta delicatezza, portati all’attenzione del lettore). | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 74件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|