大統領の遺産
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かなり地味な物語で、脱力系スリラーとでもいえば良いのでしょうか。 謎解きも昔の手紙を探して読んでいくというプロセスが淡々と続くばかりで、派手なクライマックスはありません。 ただこの作家は、主人公が他の登場人物におきたことを客観的に見るエピソードを描いた後、主人公自身が同じ境遇におかれるエピソードを重ねて、追いつめられていく主人公の心理を一見サスペンスフルに、しかし良く読むとパラノイア的な側面を示唆する凝った構成に代表される語りの巧みさに秀でており、スリラーを読みなれた人ほど、じっくりと読めば、楽しめると思います。 個人的にはこの感覚は好きですが、一般には受けないかもしれません。 | ||||
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かなり地味な物語で、脱力系スリラーとでもいえば良いのでしょうか。 謎解きも昔の手紙を探して読んでいくというプロセスが淡々と続くばかりで、派手なクライマックスはありません。 ただこの作家は、主人公が他の登場人物におきたことを客観的に見るエピソードを描いた後、主人公自身が同じ境遇におかれるエピソードを重ねて、追いつめられていく主人公の心理を一見サスペンスフルに、しかし良く読むとパラノイア的な側面を示唆する凝った構成に代表される語りの巧みさに秀でており、スリラーを読みなれた人ほど、じっくりと読めば、楽しめると思います。 個人的にはこの感覚は好きですが、一般には受けないかもしれません。 | ||||
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英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」のゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)を3度も受賞し(’60年度:デビュー作『モルダウの黒い流れ』、’66年度:『シロへの長い道』、’78年度:『チェルシー連続殺人』)、’01年度にはダイヤモンドダガー賞(巨匠賞)も受けたライオネル・デヴィットスンが’76年に発表した作品。 イスラエルの初代大統領であったハイム・ワイツマン。ロシアからの亡命英国人で主人公の‘わたし’こと歴史家のイゴー・ドゥルヤノフは、彼の功績をまとめる書簡編纂プロジェクトに関っていた。そこで‘わたし’は、化学者でもあるワイツマンが20世紀のはじめから石油代替品の研究を共同で行っていたことを知る。その研究が成功すれば、石油が原油からでなく、他のものから生成できるという、世界を揺るがせかねない発明なのだ。ストーリーの大半は、‘わたし’が、ワイツマンの膨大な手紙や口述筆記されたメモ、さまざまな登場人物からの発言や証言をヒントに、その“謎”を追ってゆく、虚実入り混じった歴史パズラーである。 一方で、この画期的な研究成果を狙うものが現れる。鍵となるワイツマンの手紙が狙われて、まず‘わたし’の助手が襲われる。そして後半から終盤にかけては‘わたし’にも魔の手が伸び、危機が・・・。この敵と‘わたし’との攻防はサスペンスフルであり、本書を単なる歴史の謎解き小説の興趣に終わらせないおおきな読みどころとなっている。 それにしても、本書は、物語の設定が’74年というオイルショックの時代で、さらに舞台が戦場だったパレスチナだったことを考えると当時としては実にタイムリーで、かつ目の前の、今なお紛争の絶えないこの地域をめぐる問題、そしてエネルギー危機、エコ、石油代替燃料の開発が注目されている現代にも充分通用するテーマを扱った興味深い小説である。 | ||||
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英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」のゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)を3度も受賞し(’60年度:デビュー作『モルダウの黒い流れ』、’66年度:『シロへの長い道』、’78年度:『チェルシー連続殺人』)、’01年度にはダイヤモンドダガー賞(巨匠賞)も受けたライオネル・デヴィットスンが’76年に発表した作品。 イスラエルの初代大統領であったハイム・ワイツマン。ロシアからの亡命英国人で主人公の‘わたし’こと歴史家のイゴー・ドゥルヤノフは、彼の功績をまとめる書簡編纂プロジェクトに関っていた。そこで‘わたし’は、化学者でもあるワイツマンが20世紀のはじめから石油代替品の研究を共同で行っていたことを知る。その研究が成功すれば、石油が原油からでなく、他のものから生成できるという、世界を揺るがせかねない発明なのだ。 ストーリーの大半は、‘わたし’が、ワイツマンの膨大な手紙や口述筆記されたメモ、さまざまな登場人物からの発言や証言をヒントに、その“謎”を追ってゆく、虚実入り混じった歴史パズラーである。 一方で、この画期的な研究成果を狙うものが現れる。鍵となるワイツマンの手紙が狙われて、まず‘わたし’の助手が襲われる。そして後半から終盤にかけては‘わたし’にも魔の手が伸び、危機が・・・。この敵と‘わたし’との攻防はサスペンスフルであり、本書を単なる歴史の謎解き小説の興趣に終わらせないおおきな読みどころとなっている。 それにしても、本書は、物語の設定が’74年というオイルショックの時代で、さらに舞台が戦場だったパレスチナだったことを考えると当時としては実にタイムリーで、かつ目の前の、今なお紛争の絶えないこの地域をめぐる問題、そしてエネルギー危機、エコ、石油代替燃料の開発が注目されている現代にも充分通用するテーマを扱った興味深い小説である。 | ||||
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