モルダウの黒い流れ
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原著1960年刊、原題 Night Of Wenceslas。 既読作品4作(本作、『シロへの長い道』『チェルシー連続殺人事件』『極北が呼ぶ』)の中では、『シロへの長い道』に次いで2番目に好きな作品。 遺産頼みでやる気のない青年社員が巻き込まれた国際陰謀の顛末を、皮肉やユーモアを交えながらも悠々と語る手練れの技は、処女作とは思えない巧みさ。本作でイギリス探偵作家協会のゴールド・ダガー賞(最優勝長編賞)をとったのも納得です。ちなみにこの作者、寡作なのに本作と『シロへの長い道』『チェルシー連続殺人事件』で合計三度、同賞を受賞しているというツワモノです。 絶え間ないスリルとサスペンスでぐいぐい読ませるアメリカ流とは異なる、イギリス伝統の文学的土壌に上に成り立ったスパイスリラー。海外ミステリファンなら必読でしょう。 | ||||
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舞台は東西冷戦時代。主人公のニコラス・ホウィッスラーは24歳、チェコスロヴァキア生まれのイギリス人。いずれは共同経営者に…という当てにならない約束を頼みに、かつて父親が所有していた小さな事務所で、薄給で半端仕事をしている。一方、カナダに住む金持ちの叔父が、いつか遺産を残してくれるものと当てにしている。そんな状況につけこまれて、弁護士と称する男に罠にかけられ、”ごく簡単な仕事”のためチェコスロヴァキアに赴くよう強要される。青春小説と巻き込まれ型のスパイ・サスペンスをブレンドした話。前半は青春小説がメインだが、くだくだしくて退屈だった。だが、後半の急転直下の逃亡劇は、まずまずの読み応えがあった。特に、冴えない青年だった主人公が、その場その場をとっさの機転で切り抜けていく様は、なかなか悪くない。ただ、エンディングがやはり冗長で、前半のつまらなさを思い出させられるのが残念。なお、原題(Night of Wenceslas)のウェンツェスラスとは、チェコ名をヴァツラフスケ・ナメステイという、プラハの中心街の事で、主人公が後半ここで体験する大変な夜が、本書のハイライトとなる。邦題は、プラハを代表するものとして、より日本人になじみのあるモルダウ河に変えたのだろう。 | ||||
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