【山手樹一郎】
身がわり若さま
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西郷隆盛の密命で江戸へ向っていた和泉雄介は、薩〓(た)峠で幕軍の脱走兵たちに手篭めにされそうになっている娘、露を助けた。
大枚千両を使い江戸で道楽修業してこい。小田原の豪農である父親から途方もない宿題を与えられ、若き夢介は旅立った。
西国某藩の藩士だった黒潮太郎は藩船で江戸へ向う途中、出世のために許婚を横取りしようとする同輩に海に突き落とされた。
スリにあっても気づかず、「わしは最近まで頭の病気で座敷牢にいたからな」と自嘲する浪人・福は内福太郎。
かつぎ呉服で元盗賊の伊之助は、往来で二人の侍に絡まれている踊りの師匠小鈴を助けた若い浪人に惚れ込んだ。
思いもよらず、生涯浪人で終わらなければならない因果を背負ってしまった比良雪太郎。
時の将軍家斉の子、斉忠を藩主に押しつけられ、若隠居の憂き目を背負わされた松平鶴三郎。
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世のため人のためならば、貧乏でも浪人暮らしが性に合うという曽我平九郎、剣は強いし情にも厚い。
貧乏だが人情に篤い浪人・曽我平九郎。長屋に住んで、まわりの世話を焼き、質屋の若後家に惚れられて…。
壬生藩仕置家老の長男として成長した青江京介は、剣術と人生の修業のため江戸は神田の浪人横丁で暮らしている。
この「又四郎行状記」は、「鬼姫しぐれ」「美女峠」「又四郎笠」の3部作からなり、戦後の時代小説不遇の折に「夢介千両みやげ」とともに時代小説のエポック・メーキングとなった、山手文学の代表作。
十石二人扶持という身分の下級藩士である河合富士太郎はある日、若殿・又一郎の側用人という重役に呼び出される。