【佐伯泰英】
鼠異聞
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江戸・三十間堀の小さな町道場が、怪しい証文を盾にした男たちから狙われている。
京の袋物問屋の隠居・又兵衛と知り合った空也は、大和国室生寺に向かう一行と同道することになった。
寛政五年十月、江戸を見舞った大火事のあと、吉原に大勢の客が押し寄せる。
十三歳にして剣術に優れ、研ぎ仕事の腕も上げた駿太郎はアサリ河岸の桃井道場に入門し、年少組で稽古に励む。
吉原会所の裏同心神守幹次郎にして八代目頭取四郎兵衛は、九代目長吏頭に就任した十五歳の浅草弾左衛門に面会した。
京の都。祇園感神院の西ノ御門前で空也は、往来の華やかさに圧倒されていた。
文政9年正月。今年こそは平穏な日々を送りたいと願う小籐次のもとに元日早々、藤藩の近習頭・池端が訪ねてくる。
小籐次一家三人は、老中青山忠裕の国許であり駿太郎の実母・小出お英の故郷でもある丹波篠山へと旅立つ。
長く廓の用心棒であった神守幹次郎が吉原を率いる八代目頭取四郎兵衛に就任、御免色里の大改革が始まった。
淀川を襲う激しい嵐から人々を救うため、来島水軍流・剣の舞を天に奉納する小籐次・駿太郎親子。
森藩藩主の命により、参勤交代に先行して国許の豊後国を訪れることになった小籐次。
頭成の湊に着き、森藩の国家老・嶋内と商人・小坂屋の不穏な結びつきを知った小籐次は、ある過去の出来事を思い出した。
安芸広島城下で空也は、自らを狙う武者修行者、佐伯彦次郎の存在を知る。
小藤次は、久慈屋昌右衛門との伊勢道中で知り合った三吉と再会したが、彼は酒飲みで乱暴者の父親のもとで苦労していた。
小籐次父子は公方様に拝謁し、見事な芸を披露して喝采を浴びた。数日後、小籐次は駿太郎の乳母を務めたおさとと再会する。
数年にわたって修行の日々を過ごした西国を去ることに決め、福江島から船に乗り込んだ空也は、長州藩の萩城下に降り立った。
大志を抱き切磋琢磨した友を喪い、豊後関前藩を出奔した坂崎磐音は、江戸・深川六間堀の長屋で浪々の日々を送る。
江戸っ子に大人気のらくだの見世物。駿太郎にせがまれて、小籐次もおりょうやお夕一家とともに見物に出向いた。
武者修行中の嫡子・空也の身を案じる江戸の坂崎磐音のもとに、長崎会所の高木麻衣から文が届く。
平戸を発ち、長崎へと辿り着いた空也は、島巡りの途中で出会った長崎会所の高木麻衣、奉行所の鵜飼寅吉と再会する。
端午の節句のその日、大門前に立った男女。一年余の京での修業を終え、吉原に戻った神守幹次郎と加門麻であった。
江戸・吉原で、評判の遣手らが不可解な辞職をし、相次いで姿を消した。
天明八年正月、京で大火が発生、吉原を狙った島原の勢力は力を殺がれたかに思われた。
天明八年の正月、吉原にある引手茶屋の沽券が次々売り渡される事態が発生。
虚栄と粋と張りを競い合う吉原が炎上、仮宅商いを余儀なくされた師走。遊女・花蕾が行方を断った。
吉原裏同心・幹次郎の前に、人喰い猿を連れた三人の武芸者が現れる。男たちは廓に乗り込み、遊女を殺し金銭を奪う悪行に及ぶ。
大籬の遣手のおしまが首吊りに見せかけて殺された。襟元に菖蒲の花が差し込まれた意味と悲しい顛末とは。
佐々木道場の跡目を継ぐため、浪人・坂崎磐音は生計の鰻割きを辞し、住み慣れた金兵衛長屋に別れを告げた。
秋風が吹き始めた江戸。磐音は研ぎに出していた備前包平を受け取りに研ぎ師・鵜飼百助のもとを訪ねる。
禁裏の刺客・不善院三十三坊を斬った幹次郎。その直後から、禁裏と、ある西国の雄藩の影が祇園の町にちらつきはじめる。
京での修業先が決まった幹次郎と麻。その新生活は不穏な空気に包まれていた。
吉原遊廓の裏同心・神守幹次郎は、表向きは謹慎を装い、元花魁の加門麻を伴う修業の旅に出た。
高齢の四郎兵衛に代わり、廓を御する吉原会所の八代目頭取を誰が継ぐのか。
廓に上がらず、吉原で金を使わない地廻りと呼ばれる男の骸が切見世で見つかった。
吉原の用心棒神守幹次郎を、豊後岡藩から二人の侍が訪ねてきた。かつて出奔した旧藩に復帰せよとの話に、幹次郎は戸惑う。
さまざまな人生の交差する吉原で二十年余、按摩稼業で身を立てていた孫市が殺害された。
吉原会所の頭取四郎兵衛の傷がようやく癒えた折り、またも吉原が脅威にさらされた。
年が明けた吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれる騒ぎが続いた。
富岡八幡の相撲見物で浮き立つ十一月。吉原で最近人気の半籬に脅し文が投げ込まれた。