【佐伯泰英】
髪結 吉原裏同心20
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遊女たちの髪洗いの日、千惷楼でお職を張る女郎莉紅が客と心中した。
吉原会所の頭取四郎兵衛の傷がようやく癒えた折り、またも吉原が脅威にさらされた。
早朝の浅草寺で、廓の用心棒神守幹次郎は血の臭いをまとうふたりの男とすれ違う。
さまざまな人生の交差する吉原で二十年余、按摩稼業で身を立てていた孫市が殺害された。
年が明けた吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれる騒ぎが続いた。
吉原の用心棒神守幹次郎を、豊後岡藩から二人の侍が訪ねてきた。かつて出奔した旧藩に復帰せよとの話に、幹次郎は戸惑う。
富岡八幡の相撲見物で浮き立つ十一月。吉原で最近人気の半籬に脅し文が投げ込まれた。
吉原会所を嶋村澄乃と名乗る武家の娘が訪れた。裏同心として働きたいと言う澄乃に、一同は驚く。
神守幹次郎・汀女夫婦は、札差の伊勢亀半右衛門から薄墨太夫との川遊びに誘われるが、それを機に新興札差・香取屋武七の魔手が忍び寄る。
小籐次一家との身延山久遠寺への代参旅から戻ったお夕は、父のもとで錺職修業を始めた。
久慈屋の大番頭、観右衛門の依頼で芝神明大宮司、西東正継を助けることになった小籐次。
廓に上がらず、吉原で金を使わない地廻りと呼ばれる男の骸が切見世で見つかった。
江戸っ子に大人気のらくだの見世物。駿太郎にせがまれて、小籐次もおりょうやお夕一家とともに見物に出向いた。
再建前夜の吉原。幼い孫娘のおみよを連れ、地蔵を背負った遍路が現れた。
天明八年正月、京で大火が発生、吉原を狙った島原の勢力は力を殺がれたかに思われた。
子連れの刺客、須藤平八郎を討ち果たし、約定によりその赤子、駿太郎を引き取ることになった赤目小籐次。
寛政五年十月、江戸を見舞った大火事のあと、吉原に大勢の客が押し寄せる。
長く廓の用心棒であった神守幹次郎が吉原を率いる八代目頭取四郎兵衛に就任、御免色里の大改革が始まった。
小籐次の想い人おりょうに持ち上がった、二千四百石の高家・畠山頼近との縁談。おりょうは不安と不審を小籐次に吐露する。
江戸・吉原で、評判の遣手らが不可解な辞職をし、相次いで姿を消した。
花魁・薄墨太夫に驚きの運命が訪れた。幹次郎と汀女、薄墨改め加門麻は、思いがけぬ新しい生活を始めたのだった。
小籐次父子は公方様に拝謁し、見事な芸を披露して喝采を浴びた。数日後、小籐次は駿太郎の乳母を務めたおさとと再会する。
久しぶりに幹次郎を訪ねてきた左吉。身代わりで入牢した間に財産を盗まれたという。
鎌倉の旅から帰った裏同心の幹次郎らは、玉藻と正三郎の祝言を控え、忙しい日常に戻る。
吉原裏同心・幹次郎の前に、人喰い猿を連れた三人の武芸者が現れる。男たちは廓に乗り込み、遊女を殺し金銭を奪う悪行に及ぶ。
天明八年の正月、吉原にある引手茶屋の沽券が次々売り渡される事態が発生。
虚栄と粋と張りを競い合う吉原が炎上、仮宅商いを余儀なくされた師走。遊女・花蕾が行方を断った。
京の都。祇園感神院の西ノ御門前で空也は、往来の華やかさに圧倒されていた。
大志を抱き切磋琢磨した友を喪い、豊後関前藩を出奔した坂崎磐音は、江戸・深川六間堀の長屋で浪々の日々を送る。
吉原会所の裏同心神守幹次郎にして八代目頭取四郎兵衛は、九代目長吏頭に就任した十五歳の浅草弾左衛門に面会した。
京での修業先が決まった幹次郎と麻。その新生活は不穏な空気に包まれていた。
吉原遊廓の裏同心・神守幹次郎は、表向きは謹慎を装い、元花魁の加門麻を伴う修業の旅に出た。
吉原遊廓の陰の用心棒・神守幹次郎は、姉妹の売れっ子見番芸者が、禁忌を犯して客と床入りをしているとの噂を聞く。
札差の筆頭行司を巡る争いが激化する御蔵前で、当代の伊勢亀半右衛門宛てに不可解な投げ文が届く。
京の袋物問屋の隠居・又兵衛と知り合った空也は、大和国室生寺に向かう一行と同道することになった。
安芸広島城下で空也は、自らを狙う武者修行者、佐伯彦次郎の存在を知る。
数年にわたって修行の日々を過ごした西国を去ることに決め、福江島から船に乗り込んだ空也は、長州藩の萩城下に降り立った。
禁裏の刺客・不善院三十三坊を斬った幹次郎。その直後から、禁裏と、ある西国の雄藩の影が祇園の町にちらつきはじめる。
高齢の四郎兵衛に代わり、廓を御する吉原会所の八代目頭取を誰が継ぐのか。
武者修行中の嫡子・空也の身を案じる江戸の坂崎磐音のもとに、長崎会所の高木麻衣から文が届く。
平戸を発ち、長崎へと辿り着いた空也は、島巡りの途中で出会った長崎会所の高木麻衣、奉行所の鵜飼寅吉と再会する。
眉月に縁がある高麗の陸影を望む対馬へと辿り着いた空也。
八代の湊を出た空也は、五島列島の福江島へと辿り着く。
薩摩を発った空也は肥後国人吉城下へ戻り、タイ捨流丸目道場の門弟として同世代の若者と稽古に励んでいた。
薩摩国の国境に近い牛ノ峠に、一人の武者修行の若者が辿り着く。
江戸・三十間堀の小さな町道場が、怪しい証文を盾にした男たちから狙われている。
頭成の湊に着き、森藩の国家老・嶋内と商人・小坂屋の不穏な結びつきを知った小籐次は、ある過去の出来事を思い出した。
淀川を襲う激しい嵐から人々を救うため、来島水軍流・剣の舞を天に奉納する小籐次・駿太郎親子。
一面銀世界の紀州姥捨の郷で、磐音とおこんは生まれたばかりの空也を抱き、束の間の安息を得た。