十二年前のある朝、魚貫めぐるは公務員試験を受けに行く途中で突然の雨に降られ、立ち往生していた。

余計なことはしない、がモットーのごく平凡な男、名井等、35歳。

過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。

マッチョな探偵とちょっとおデブな婦人警官の凸凹コンビが、あっと驚く推理で事件の謎を解く。

リストラの憂き目に遭いつつ、転職口が見つかりホッとしていた中年男・青葉一成。

人はウソをつく時、視線を外したり、つい早口になったりしませんか？　それは、緊張、不安、警戒、恐怖といった心理によって引き起こされる生理的な反応、万人に共通するクセのようなものだ。

『どろ』『かび「』『とげ』の三部作で人気を博した、著者の「巻き込まれ型」小説の決定版がここに! 名井等は下着泥棒の容疑者として誤認逮捕され、会社からは首を切られた。

北九州市の門司港で探偵業を営む御倉学に、県内有数の学校法人の理事長から依頼があった。

思い出の「食」を捜していただけなかったら、私はずっと過去ばかりを追いかけてしまっていたと思います―。

ある日、一発屋の作家・新居航生に届いた過去へのタイムスリップ案内状。