発行日：2000年10月31日

出版社：角川書店

ページ数：386P

【あらすじ】

世界最強のチェス・プログラム“Deep Sky”がネット上で敗戦した。相手はカルフォルニア工科大学のorishなる謎の日本人―。大手コンピューター会社・DBMがチェスの世界チャンピオンを打倒してから2年、やっと勝ち取ったチャンピオンの座を一介の学生に持ち去られた。Deep Skyの設計者はリターンマッチを申し出、orishは64面同時対局と「ブラインド・フォールド」という自分には途轍もなく不利な条件のもと、挑戦を受ける。対戦当日、コンピューターを使うと思われていたorishは丸腰で会場に現れ、あっさり勝負をつけた。もしかして、orishは超小型量子コンピューターを隠し持っていたのか?それとも開発途中と噂のDNAコンピューターが正体を顕わにしたのか?数日後、全世界から注目を集めるorishが日本に姿を現した―。横溝正史賞選考会で“この世の奇跡”と絶賛されてから2年、驚天動地の本格ミステリがここに誕生した。