ビブリオフィリアの乙女たち
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内容紹介にもあるように、本に残った記憶を読む特殊能力を持つ主人公と識字障害を持つ幼馴染が謎を解いていく物語です。 主人公がワトソン君、幼馴染がホームズ役です。 読書狂かつサイコメトラーだけれども人の心の機微に疎く、読み取った他人の記憶が何を意味するのかいまいち理解できない主人公。 その情報を得て推理を行う探偵役の幼馴染といった配役を中心に物語は進みます。 この作品の秀逸なポイントとしては、古今東西の有名な作品とそのトピックが随所に含まれることでしょう。 主人公のような読書狂ならばいざ知らず、私のようなただの本好きとしては目新しい解釈や逸話が頻繁に提供され、時にくすりと笑い時に唸りでとても楽しいです。 ミステリ部分ですが、中後半まで派手な事件は起こりませんし、多少強引なつじつま合わせも見られ、犯人当ても読んでいる最中である程度答えを想像できるものです。 本格的なミステリを求める方には物足りなく思うかもしれません。 ただ、著者前作には全くミステリ色がありませんし、本題はそこではなく学園で謎を拾いながら描かれる思春期の若者が抱える問題や心情にあるのでしょう。 一気に読ませる筆力、彼女たちの立ち位置と心情描写の巧みさも目を見張るものがあります。 そして、作品の主テーマはあくまで百合と捉えるとさらに違和感など感じる暇がありません。 主人公と幼馴染の関係性はべったりでもなく疎遠でもなく絶妙な思春期具合です。 過去を読める主人公(コミュ弱眼鏡)と未来を推理できる幼馴染(コミュ力おばけ美人)。二人揃って名探偵という宿命すら感じるたまらない関係性です。 百合色はそこまで強くはありませんが、十分直接的に書かれています。納豆の匂いはどこで嗅いでも納豆とわかるように強い百合の匂いが全編に漂います。 とはいえ登場キャラすべてが女性というわけではなく男性キャラや異性愛もありますので、百合原理主義者は注意してください。 個人的にはジャ〇ーズ系イケメンと急接近してもぶれない主人公二人の百合加減が、ごはんにふりかけをかけたようにたいへん絶妙に感じられおいしく頂きました。 著者の次回作に期待しています。デビュー作も今作も本当に面白かったので、いまや厚い信頼を寄せています。 特にこの作品がシリーズ化してくれたら絶対に追いかけることでしょう。まさに『お前ら早く付き合え』の心情です。 本好きとしては一つの話で一つの名作を取り上げる短編形式も読みたいと思ってしまいました。 素晴らしい物語をありがとうございました。 | ||||
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図書館の蔵書と主人公の特殊な能力を通して謎が謎を呼び、それを解き明かす中で「物語」が紡がれていく。とても綺麗なお話だと感じました。 作中で登場する実在の作品の解釈についても、普段あまり読書をしない身からすると新鮮な世界で面白かったです。 ただし、前作『夢の国から目覚めても』が百合色の強い作品でしたので、(テーマが全く異なるので当然ではありますが)それを期待して読むと物足りないかもしれません。また、著者がSNSで発信している内容でもありますが、男性キャラや異性愛の描写もありますので気になる方はご注意。 主人公ふたりは間違いなく百合なのでその点はどうかご安心ください。 | ||||
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