残念ねーちゃんの捜索願い
- 二日酔い (10)
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私は小学生ですが、とても読みやすいと思いました。私は本が好きで色々なジャンルの本を読んでいますが、特にミステリーが好きです! こんなにおもしろい本に出会えたのは初めてです! この本は二人の兄弟(姉、弟)の亡き父が誰に殺されたかをといていくお話です。お父さんは刑事で謎を解くためにそのけいじなかまと一緒に謎を解いていきます! ぜひよんでください! | ||||
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久しぶりにメディアワークス文庫作品のレビュー。電撃文庫の方で二冊ほど 発表されている作家さんという事だけど、過去作は未読。公園らしい場所で 缶ビール片手にハジけているお姉ちゃんの姿に惹かれて拝読 物語は高校生・窪川楽十(らくと)が小料理屋で酔い潰れている姉の利津を 迎えに来る場面から始まる。アジのなめろうを肴に冷酒を四合空けた利津を 背負って帰るその道すがら楽十は暗い道を飛ばすバイクに轢かれそうになるが、 どこからともなく聞こえた『危ねぇ!』という声で間一髪難を逃れる。利津も 聞いたというその声の主が誰だか分からないまま帰宅した翌朝、二日酔いに 苦しみながら朝風呂に浸かっていた利津はうたた寝をしてしまう。熱過ぎる 湯温で目を覚ました利津は大慌てで水を被るが自分自身の中から響いた 『冷てぇ!』という声に仰天。慌てて駆けつけた楽十に自分の体の中から声が 聞こえるという話をするが当然の如く信じて貰えない。しかし朝食を作る楽十の 肩を掴んだ瞬間、静電気の様な衝撃が走り、楽十にも『料理上手いな、少年』 という声が聞こえる。利津の中にいる声の主は成人男性らしいが、自分に関する 記憶が無く、正体がさっぱり掴めない。「オッサン」呼ばわりされる事になった 声の主の正体を探るべく、利津は受験勉強で忙しい楽十を巻き込んで調査に 乗り出す事に。昨夜騒がしかったサイレンの正体を探るべく、10年前に殉職した 刑事であった父の元同僚・安田に話を聞こうと地元の警察署に出向くが… うん、ノリもストーリーも完全に2時間物のサスペンスドラマだな、これは 「2時間サスペンスあるある集」みたいなテンプレート集からあれこれ引っ張って ヒロインのキャラクターを「おやじギャル(古いか?)」と設定すれば一丁あがり みたいな感覚で書かれたとしか言いようが無い 物語の方は大学四年生で漸く就職活動も一段落した姉の利津が自分の中に 取り付いた「オッサン」の正体を受験勉強に忙しい弟の楽十を無理やり巻き込んで 探る中で発見されたばかりの元はバーの経営者だったホームレスの溺死体が 父親を殺した拳銃を所持していた事から記憶の奥底に封じ込めていた10年前の 父親の殉職事件との関連性に辿り着き、撃たれた父親が死ぬ直前に託した メッセージが警察内部の不祥事に絡んだ事で警察の闇と対峙する…というのが主な筋書き キャラクターの方だが、主役である姉弟と「オッサン」の掛け合いはラノベ調 であるが悪くは無い。花の女子大生だが中身は完全にオヤジである利津と横暴な 姉に振り回される楽十、騒がしいなりに仲は悪くない姉弟を利津の中から見守り カクテル作りなど、意外と渋い隠し芸を見せてくれる「オッサン」のやり取りが中心 となっている前半部分は賑やかでそこそこ読める話となっている 問題は「オッサン」の正体と思しき人物が姉弟の父親の仇であるという疑惑が 浮上し、利津の中から「オッサン」が消えて10年前の事件の真相に至るまでの 後半部分にある。バーの経営者だった男性の出生の秘密と、有力企業家が隠そうとした スキャンダル、内縁の妻の為に必死で集めようとした金の行方、父の同僚と元部下 による警察内部の暗い影…こういった要素が次から次に明かされていくのは良いが、 関わってくる人物の掘り下げが浅く、読者の印象に残り難い為、頭の中で人物間の 関係が理解し辛く、読み進める程に文章が上滑りするだけで記憶に残り難い 特に主人公たちの味方となる女刑事や「オッサン」の正体である男性は重要な役回り だと思うのだが、ひどく淡泊な印象しか残らなかった 真犯人の方も中盤のターニングポイントで「ほぼこいつで間違いないだろ」と読者に 予想が付いてしまうのも頂けない。後半で出てくる度にその予想を補強する様な あからさまに怪しい態度ばかり取るので緊張感の無い事夥しい。終盤では姉弟相手に 2時間サスペンスのお約束である長語りで延々と事の真相を明かしてくれる辺りも 会話に頼り過ぎでストーリー中で自然と姉弟が過去の真相に辿りつく様な構成に 出来なかったのかと不満を感じた オッサン臭さの中に家族想いの芯の強さを秘めた利津のキャラは悪くなかったが、 会話劇に頼り過ぎて他の描写が足りない2時間サスペンス臭さと掘り下げの浅すぎる 登場人物の多さで後半の事件解決部分が流し読みになった残念な一冊 | ||||
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