クルーザー殺人事件
- 焼死体 (75)
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評論家の千街晶之氏は、より正確には「百人中百人・・・とは言いませんが、百人中九十九人は犯人を当てられないと思います」と本作を評していた。 いかに読者の意表を衝くか、その点だけに作者の意図が絞られており、読む人を選ぶ作品だと思う。 全体の半分まで進んだところで、いったん最有力容疑者が逮捕され、起訴される。 ところが、警察は重要な証言の一つを見逃していた。 あと残り約30ページの終盤で、被告の無実が明らかに。 捜査は、一からやり直しになってしまうが、残り少ないページ数で、どうやって結末をつけるのか? ここで掟破りの荒業が意表を衝いて炸裂し、読者は「こんなのアリかよ!?」とビックリして終わり。 つまり、作者の力点は、クルーザーの扉に鍵をかける物理的トリックの解明にも、動機の追及にも置かれていない。 最も強い、当たり前の動機を持ちながら、他の人物に容疑を押し付け、捜査圏外に逃れるという策略の方が、メイントリックである。 しかも、最後に明かされる犯人は、「物盗りの線」「怨恨の線」といった常識的な捜査線上に存在しておらず、動機の面からもアリバイの面からも物理的トリックの面からも、正攻法では犯人像に迫りえない。 その意味では極めて意外な、というよりブッ飛んだ犯人であり、まさに「百人中九十九人は犯人を当てられない」作品である。 言わば、意外性を狙いすぎたあまり、ホームランではなくファールに終わっている。 決して名作や傑作ではない。むしろ、一種の怪作、トンデモ本なのだ。 それでも、作者の稚気や良し、と思える人には楽しく読めるが、そうでない人は、お怒りになって当然である。 | ||||
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"ドンデン返し"の代表作として新聞の書評子が本書を挙げていたので読んで見たが、完全に裏切られた。「100人読んで99人は騙される」という言葉が虚しい。 海上のクルーザーで富豪と愛人を襲った放火殺人事件を解くというものだが、作者が使用しているトリック(と言う程のものではないのだが)は下の下で、こんな低俗なアイデアしか考え出せない作者も哀れだが、このような作品を推奨する上述の書評子の見識の無さにも呆れる。本作のような作者の手前勝手な創りは、"意外性"があるとは呼ばないのである。動機も富豪の財産目当てと言う、誰でも考える範疇を越えられず、重ね重ね貧困な作品である。 作者と書評子に二重に裏切られたようで、徒労感だけが残る作品。 | ||||
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