電索官エチカとペテルブルクの悪夢: ユア・フォルマIV
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
電索官エチカとペテルブルクの悪夢: ユア・フォルマIVの評価:
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電索官エチカとペテルブルクの悪夢: ユア・フォルマIVの総合評価:
9.00/10点 レビュー 2件。
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AI「トスティ」であることを突き止めたが、その開発者に関する情報に乏しく、
サンクト・ペテルブルクに戻ったエチカとハロルドのみならず、彼等が属する
電子犯罪捜査局もその手がかりすら掴めずにいた。
とある休日。ハロルドはかつての相棒で二年半前にハロルドの目の前で殉職したゾゾンの妻で
同居するダリヤとともにゾゾンの私物を受け取るためゾゾンの実家を訪れ、
弟のニコライから歓待される一方、息子を喪ってから精神的な疾患に罹ったゾゾンの
実母エレーナからは辛くあたられてしまう。
一方、エチカは故郷でのハッカー稼業から足を洗い、彼女を頼ってリーとともに半ば強引に
サンクト・ペテルブルクにやって来たビガに乞われて捜査支援課に雇い入れられ、
研修を受けたり捜査に協力する日々を送るようになった。
そんな中、エチカとハロルドの上司であるトトキから明日の朝、市警本部に行って欲しい旨の
連絡が入る。それは市警に殉職したはずのゾゾンを名乗る人物から事件の再来を予告する
電話が入ったことを知らせるものであり、現にアミクスが『殺される』事件が発生していた。
当初、エレーナが依頼したゾゾンのデジタルクローンを被害者支援団体のアバーエフが
入手していたため彼が捜査線上に上がっていたが、アバーエフは何者かの手によって
『ペテルブルクの悪夢』と同じ手口で殺害されてしまった。
ハロルドは何としてでも未だ捕まらない犯人を捕まえるべく動こうとするが、
ハロルドが状況によっては原則を逸脱し、場合によっては人に危害を与える可能性を孕む
『神経模倣システム(Neuromimetic System)』が使われていることをレクシーによって
知られているエチカは当事者のバイアスによるミスリードへの懸念を理由にハロルドを
捜査から遠ざけようとするのだが――が序盤のあらすじ。
親しい人物から緊急の用事が入ったらろくに確認せずに信じてしまいがちという描写を通じ、
自らが選んだつもりでも実は何者かによって『選ばされている』かも知れないということや、
自分でも気付かぬうちに近しい人物と共依存の関係になってしまうことが現実世界においても
起きる可能性がある上に、程度の差はあれどんなに気をつけてもバイアスやミスリードの呪縛から
逃れることができないということに気付かされる。
また、終盤において犯人が絞り込めたと思ったら、更なるオチが――ーしかも複数用意されることで
一旦緩んだ読み手の緊張を再び呼び戻し、強いインパクトを与えるというテクニックを見せている。
同時に、思わぬところから「トスティ」に関する手がかりが出てくる展開で畳みかけることで
本作の連続性が維持させている。
そして、あとがきでも作者が言及している、幕間(回想シーン)における雪のロンドン
(ロンドンを含むイングランドで降雪は一冬に一日あるかないかで、降雪量で言うならば東京よりも少ない)
のシーンに一体どんな意味を込めたのかは続刊で明らかになるのだろうか。