アシッド・カジュアルズ
- ノワール (113)
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確かにクラブカルチャーに傾倒した展開で物語を展開したいのは分かる。 でもクラブカルチャーやドラッグに取り立てて言及せず、にも拘らず近似したグルーヴを醸せているパラニュークの「ファイト・クラブ」以前の作品、「インヴィジブル・モンスターズ」と比較したくなるのは、鍵になる人物が隠している要素が同じであるせい。 とはいえ、タイトルにはあるものの(原題にもある)、クラブの描写に伴い各種ドラッグは登場するが、アッパー/ダウナー、いずれも表層的でメジャーなものばかり。 故にアシッドは全く出てこないので、単に自作への内容についての味わいを著者が指しているのではないかと考えられる。 | ||||
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ドラッグや暴力描写、そして気取ったセリフがあるだけでそこそこ満足できるなら、オススメです。ぼくはあまり楽しめませんでした。麻薬を嗜む女の殺し屋が悪を成敗していく、みたいな話を期待して読んでいたら、いきなり初歩的なミスをして窮地に立たされ、これはオフビートな物語なのかな?と思って読んでいると妙にシリアスな雰囲気が漂っていてあまりアホな方面には振り切れず、じゃあマンチェスターの巨悪にずんずん接近していくのかなと思ったていたらぜんぜんそんなこともなく、なんだか物語と日本語との相性の悪さをただただ考えるはめになった変な読書になりました。たとえ海外の小説だったとしても、日本語で気取ったセリフを言わせると、ほぼ100パーセント、鼻につくだけだと思います。主人公のエステラが、仕事できまっせ、頭切れまっせ、的な立場から色々喋るんですが、ぼくには空回りしているように思えました。それが英語だったら、また違った角度から読めるんでしょうが、その点がけっこうきつかったです。そして最も肩透かしを食らった感じがしたのが、タイトルに入っているアシッドと作品の関連性の低さです。ぼくはてっきり幻覚剤がたくさん出てきて、現実と妄想の区別が曖昧になって、奇妙だけど単なるパラノイドだと割り切れないような思いつきなどが語られる、そんな小説のギミックが駆使されたノワールものだったらいいなと思って、この小説を買いました。だけど出てくるドラッグはアンフェタミンとコカイン、そしてマリファナぐらい。アシッドじゃないですよね。だから、読めばわかると思いますが、このアシッド、読み終わるとシンプルに「酸味」という意味合いでしっくりくるようになって、中年が過去を振り返り、そして混ぜ返し、グロテスクな結末を迎える、そんな酸っぱいだけの物語を指しているのかと思いました。謳い文句として、「ポップなビートにのせて」とか「ヒップで独創的」とか「パルプ・フィクション世代に向けておくる」とか「ブリット・ノワールの極北を疾駆する大型新人の傑作!」とかわけのわからない大仰なことが書いてありますが、個人的には、この作品はかなりこじんまりしたものだと感じました。ただニコラス・ブリンコウには敬意を表します。この作品から、彼の個人的な感情や視点や青春の記憶が痛ましいぐらい感じられ、彼がそういった限定的な思い出を小説の中に保存しようと努力したのがわかるからです。でもおもしろくなかったです。 | ||||
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